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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第179号】~「最後一公里」をめぐるEC大手の争い~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2015年7月15日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第179号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週土曜日の台風9号上海上陸。ちょうどその日は羽田から虹橋への移動日でした。もしかしたら飛行機飛ばないかもと不安のまま、羽田空港に向かいましたが、案の定、空港に到着してすぐに上海行きのフライトが全て欠航とのアナウンスが耳に入ってきました。
 東方航空カウンターは大混雑。フライト変更などどうアクションしていいのかわからずなんとかスタッフまで辿り着いたところ、聞かされたのは「臨時便はなし。2週間以内であればフライト変更に応じます」ということだけ。
 どこで変更手続きを?と聞いたところ、この番号へ電話をと渡された紙切れ一枚に書かれていたのは中国国内のフリーダイヤルでした。いま混雑しているから通じないかもしれませんが、この電話でしか受け付けていませんので何度かトライしてみてください…と。
 実際に電話するとやはり通話中、音声ガイダンスもなく、何度かけても繋がりません。結局、上海の家族に中国国内から電話してもらい、何とか変更の予約ができましたが、せめて日本国内の電話番号を用意してほしいと思ったのは私だけではないはずです。
 今週のコラムは「最後一公里」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第179号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第179回)
     ~「最後一公里」をめぐるEC大手の争い~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年6月号(vol.25)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「台湾のカフェ、SNS巧みに」(2015年7月3日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Yangon infrastructure lacking(経済発展と生活インフラ)」
     (詳細)http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Yangon-infrastructure-lacking

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第179回)
 ~「最後一公里」をめぐるEC大手の争い~

 「最後一公里」(最後の1キロメートル)。流通業界で言う「ラストワンマイル」と同義で、中国でも業界の話題になっています。ネット通販の広がりとともに急成長したのが宅配業でしょう。最大手の淘宝で取り扱う小包が増えるとともに、その指定業者として急拡大した「第三者物流会社」の順豊や圓通、宅急送などはいまや中国全土をカバーする広大な流通網を構築しています。
 こうした第三者物流に支えられて市場を拡大してきたアリババ系の「淘宝」と「天猫」ですが、最近業界ではこの牙城が「最後一公里」の戦いで切り崩されているのではと噂されています。こうした第三者物流に頼らず、自社物流を有するプラットフォームが頭角を現しつつあるからというのです。
 その代表格は、京東、一号店、アマゾンなどです。いずれも家電や日用品などの特定分野に強みを持つサイトながら、自社物流を常にアピールしてきました。アリババも物流会社に出資しているので自社物流と言えなくもないですが、大した出資比率ではないと聞いていますし、自社で物流をしようという本気度はそれほど強くない気がします。
 実際に自社物流を抱えることで差別化を図ろうとしている京東は、テンセントからの出資も得てプロモーションなどを大々的に行っています。ただ、決算書を見る限りでは赤字継続中。自社物流のコストが高くつきすぎるのが原因の一つで、一筋縄ではいかないのが現実です。
 アリババも物流に対して脅威を抱いているのも事実で、B2C分野では京東に押され気味との話も耳に入ってきました。春節などの長期休暇時にドライバーも休暇に入ってしまい、物流が完全に止まってしまいますが、第三者物流に頼っているアリババはそこに対して強く出れないとのこと。一方、京東は自社物流なのでそのストップ期間を最低限に抑えられ、安定的に受注を確保できているらしいです。実際、今年第1四半期には売上面で京東が天猫のシェアを奪う形になったと聞いています。
 「最後一公里」。表現の仕方が若干異なるにせよ、ネット通販を牛耳るうえでの物流戦争はますますヒートアップな様相を帯びてきています。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(12)」
 ~連雲港(1)蘇寧広場オープンで活気付く港湾都市
 連雲港は江蘇省の中で最北の都市で、山東省の日照や臨沂と接している。「連雲港」という名前は耳にしたことがない人も多いと思うが、西遊記の主人公である孫悟空の生まれた山「花果山」と聞けばピンと来る人もいるだろう。花果山は連雲港にあり、江蘇省で最高峰を誇る山なのだ。この花果山に加え、海にも面していることから風光明媚な街として知られる連雲港は豊富な観光資源を持っている。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(11)」
 ~塩城(5)存在感が高い金鷹集団
 塩城は、商業的雰囲気は必ずしも活発とは言えないものの、市民の消費レベルは比較的高かった。それはスーパーマーケットの販売状況からも一目瞭然だ。台湾系の大潤発、地場系の永輝超市は共に輸入食品売場に大きなスペースを割いている。オリーブオイル、バタークッキーなどに加え、香港・マカオ・台湾製の食品も人気だ。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(10)」
 ~塩城(4)市内最大の宝龍城市広場
 塩瀆商圏は建軍路商圏の延長線上にある、中小型の商業施設が中心のエリアだ。マンションと結合したビルも多く、ウォルマート、カルフール、蘇果超市、ロッテマート、永輝超市などの大型スーパーが目立つ。その中の中心的存在は11年にオープンした宝龍城市広場だ。建築面積は46万平方メートルで、塩城最大の商業施設。永輝超市、宝莱百貨、国美電器、横店影城がメインテナントで、残りは小型テナントが入居している。……
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「浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る(9)」
 ~塩城(3)直線距離が最も長い地下街
 建軍路商圏は、金鷹国際購物中心がミドル~ハイエンド路線を取っているのを除けば、他の商業施設はミドルエンド、あるいは大衆路線が多い。ただ、13年10月にオープンした建軍路地下商業街は少々趣が異なる。総面積は8万平方メートル、入居店舗数は1000超。中国で直線距離が最も長い地下街である。済南などの比較的早期に建設された地下街に比べると、建軍路のものは広くて明るいイメージがあり、ショッピング環境も良好だ。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年6月号(vol.25)発行

 会報誌2015年6月号(vol.25)では、巻頭特集に日本企業が中国で成功するためのビジネスモデル研究及び分析の第一弾として「台湾を活用した進出モデル」を取り上げました。市場として中国を見始めた日本企業。しかし往々にして自社のみでの事業展開、もしくは現地企業とのパートナーシップ締結を通じて中国ビジネスを展開するケースが多く見受けられます。そこには数々の苦労やトラブルが散見されますが、台湾人や台湾企業を介して中国ビジネスを成功に導ている日本企業があるのも事実です。日本企業は元々得意とする製品開発やブランディング構築に集中し、市場開拓やマーケティングはノウハウを持っている台湾企業に任せ、お互いに「ウィン・ウィン」の関係を模索するスキームは考察に値するのではないでしょうか。そうした観点からすでに“台湾”を最大限活用しながら中国で成功してきた無印良品、新光三越、ベネッセ、モスバーガー、てつおじさんのチーズケーキなどを取り上げ、各社の成功モデルや今後の課題などについてケーススタディしています。
 トレンド・ウォッチは、最近台湾・台北の街角を歩いていると、至るところで黄色の看板にコーヒーカップを掲げた全身真っ白のキャラクターに出くわします。それは「cama cafe」というテイクアウトをメインとした8坪ほどの小さなコーヒーショップです。店頭には麻袋に入ったコーヒー豆と焙煎機が置かれ、店員が客の前で実際に焙煎し、香ばしいコーヒーの香りが漂っています。2004年設立後、現在台湾に70店舗を有し、年商は3.5億台湾元にまで成長。元々広告代理店で勤務していた創業者がどのように店舗設計から値段・広告戦略、フランチャイズの加盟店管理をしてきたかについて紹介しています。
 企業分析では、日本から上海への出張者にはお馴染みの「小南国」にスポットライトを当てています。12年7月には香港証券取引所に上場し、13年の中国外食トップ100において第16位にランクインするほど上海料理を代表するレストランにまで成長した小南国。しかし12年末に中国政府が打ち出した「ぜいたく禁止令」の影響をもろに受けている企業のひとつであるとも言えます。この危機を乗り越えるため、多くの企業が「大衆路線」をキーワードとして低価格路線を敷くなか、同社が注力したのはマルチブランド戦略。その戦略の詳細と効果について分析しました。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

※次号は、2015年7月&8月合併号となります。上海の70後、80後、90後の消費者特集を予定しています。各世代のグループインタビューを通して、最近話題の「爆買い」や「越境ネット取引(海淘)」などインバウンド消費についても詳しく調査・分析します。ページ数を増量してお届けする関係により、発行は8月初旬を予定しておりますこと、あらかじめご了承ください。

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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』
2015年6月号 (vol.25)  もくじ
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 【巻頭特集】
 中国ビジネスは台湾経由で円滑に
 台湾を活用した進出モデルに再注目

 【トレンド・ウォッチ】 現地の最新商品&サービス
 サラリーマンとOLに絶大な人気のコーヒー店
 低価格と高品質で勝負、台湾のcama cafe

 【企業分析】中国ビジネス最前線
 マルチブランド化で市場開拓
 外食産業の逆風に挑む小南国

 【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 北京編
 首都・北京の力強い消費 新型モールで消費多様化

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第56回「台湾のカフェ、SNS巧みに」(2015年7月3日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第56回は「台湾のカフェ、SNS巧みに」(2015年7月3日付)。最近、台湾・台北の街角を歩いていると、至るところで黄色の看板にコーヒーカップを掲げた全身真っ白のキャラクターに出くわす。店頭には麻袋に入ったコーヒー豆が無造作に積み上げられ、その横に業務用の焙煎機が置かれている。店員が客の前で実際に焙煎し、辺り一帯に香ばしいコーヒーの香りを漂わせ、通りすがりの歩行客もつい歩を止める。その正体は「cama café」だ。テイクアウトをメインとした8坪ほどの小さなコーヒーチェーン店。2004年の創業で、現在台湾全土に70店舗を有し、年商は3.5億台湾元にまで成長した。その成長の裏には創業者のユニークなバッググランドと巧みな戦略があるが、それは一体…。
 次回の掲載は7月17日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Chauffeur driven vehicles thrive in China(議論呼ぶ快走ハイヤー)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Chauffeur-driven-vehicles-thrive-in-China

「Life in Yangon for four college students(急速に広まる携帯電話)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Life-in-Yangon-for-four-college-students

「Young Chinese fuel stock market fever(若年層が奏でる株狂想曲)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Young-Chinese-fuel-stock-market-fever

「Yangon infrastructure lacking(経済発展と生活インフラ)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Yangon-infrastructure-lacking

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