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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第186号】~消費の熱気を感じる東北のハルビン~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2015年9月9日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第186号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 9月に入り、上海も朝夕はめっきり涼しくなり、今年は例年よりも早めに秋の気配を感じます。
 中国では先週3日が「抗日戦争勝利記念日」の休日となり、5日までの三連休でした。朝から北京天安門広場での軍事パレードがテレビでも生中継され、私の周りでも「すごかったね!」といった感想の声を耳にしました。
 上海にいたせいか、そうした「抗日」の雰囲気を感じたのはそのくらいで、あとは至って普通の休日と変わりありませんでした。自宅近くにある外国人向けのレストランが軒を連ねる「老外街」ではドイツのビール祭りなども開催され、天候もよく、「棚から牡丹餅」的な祝日を満喫している人たちで一杯でした。
 そうしたなか、スポーツジムの更衣室で幼稚園児くらいの男の子が父親に話す会話を耳にしました。
(子)「中国はファシズムなの?どの国がそうなの?」
(父)「いや違うよ。ファシズムはドイツ、イタリア、日本だったんだよ。」
(子)「じゃ、アメリカは?」
(父)「アメリカはイギリスやフランスと一緒でファシズムと戦ったんだよ。」
(子)「中国は?」
(父)「中国もアメリカなどと一緒に戦ったんだよ。どうしてそんなこと聞くの?」
(子)「うん。今日学校で先生から習ったの…」
 結局最後まで“日本云々…”といった話は出なかったですが、中国での戦争教育の現場を改めて垣間見た気がしました。
 今週のコラムはハルビンの商圏についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第186号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第186回)
     ~消費の熱気を感じる東北のハルビン~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年7&8月合併号(vol.26)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「ネット通販、ネットで攻防」(2015年8月28日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Harbin's unique arcades left out in cold(極寒の地、ネット通販根付く)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第186回)
 ~消費の熱気を感じる東北のハルビン~

 ハルビン一の繁華街は「中央大街」。松花江を臨む防洪(洪水防止)勝利記念塔から南へ全長1450メートルの石畳の歩行街です。1898年頃に造られた歩行街の周りには欧風の建物が並び、まるでヨーロッパの街に来たのかと錯覚するほどです。
 そうした建物と融合するように、辺り一帯にスポーツや地場系のアパレル、化粧品ブランド店、ロシア料理やお土産物屋、コーヒーショップや串焼き屋台などが軒を並べ、地元客だけでなく、観光客にとっても「MUST GO」の場所になっています。また、地元名物の「冰棒(アイスバー)」を食べながら歩くのが定番になっているようです。
 その中央大街にある金安国際購物広場(EURO PLAZA)にはZARAやH&Mなど著名ブランドが入居し、スターバックス、コスタ、カフェベネなどのコーヒーチェーン店の激戦地となっています。中央大街の一番端にある地場系の松雷百貨にもユニクロが出店しており、若者のショッピングニーズが集中していることが一目瞭然です。
 1ブロック東に行くと、ルイ・ヴィトンやエルメスなど高級ブランドが一堂に会する大商集団系の麦凱楽(マイカル)があり、通りを挟んで同じく大商系の新一百が存在感を誇示しています。ハルビンで最も有名な観光スポット、聖ソフィア大聖堂(現ハルビン建設博物館)にも隣接し、1000万人を超えるハルビン市民のニーズを満たす巨大な商圏を形成しています。
 もう一つ、中央大街と肩を並べるほど地元民に愛されているエリアは、地下鉄の博物館駅を中心とした秋林商圏です。地場系百貨店の「秋林」「遠大」「秋雷」が集中。特に遠大購物中心は中国各都市で見られる地味で昔ながらの様相ながら、平日の昼間でも多くの客で賑わい、14年の売上は30億元で地元ナンバーワンです。
 これら2大商圏はいずれも巨大な地下街とつながり、ハルビンの消費現場で揺るぎないポジショニングを有していると言えるでしょう。これに加え、大連まで延びる高速鉄道のターミナル駅、ハルビン西駅前に13年にオープンした万達広場、新興エリアの群力新区にある遠大購物広場、さらには吉林省長春を拠点とする卓展購物中心などが、同市の消費のパイを虎視眈々と狙っています。
 極寒の冬が1年の大半を占め、若干さびれた消費現場のイメージがあったハルビン。その先入観を180度ひっくり返すほどの熱気と充実ぶりを感じた視察となりました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「人気の出前アプリ、各社がサービス合戦(4)」
 ~ユーザーは若者層中心
 速途研究院が発表した「2015上半期飲食O2O報告」によると、地域別のユーザー分布数は多い順に北京市、上海市、広東省となる。ところが、経済的に発展した地域、すなわち大都市では、人口密度が高く生活リズムも速いという特徴から、市場はあっという間にビッグプレーヤーに取られてしまい、市場はすでに飽和状態だ。今後の発展の中心は二~三線級都市に拡大していくと見られる。一方、ユーザーの年齢層を見ると、20~29歳が全体の45%、30~39歳が36%を占め、この層が飲食O2O市場の主力と言える。……
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「人気の出前アプリ、各社がサービス合戦(3)」
 ~強みが異なるアプリ各社
 「餓了麼」は、上海交通大学の閔行キャンパスの学生向け出前サイトを母体に09年4月に発足。11年に外部から資金調達を行い、成長期に入った。市場は上海の各大学キャンパス、大都市の各大学キャンパスへと広がり、都市全体に普及していった。14年10月時点での進出都市数は200近く。加盟店は18万店、1日当たり注文件数は100万件超、従業員数は7000人(うち、6000人はマーケティングと宅配スタッフ)に達する。13年の取引額は10億元。出前アプリのリーディングブランドで、多くのロー~ミドルエンドの飲食店を顧客としており、ユーザー層も幅広い。……
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「人気の出前アプリ、各社がサービス合戦(2)」
 ~外食O2Oが急成長中
 易観智庫がまとめた「中国インターネット飲食出前市場2015年上半期研究報告」によると、15年1~6月期の出前市場は大きく成長し、取引額ベースで120億元超に達したという。運営者別の市場シェアは、「美団外売」が41.24%で首位、「餓了麼」が38.75%で、この2社で全体の約8割を占める。以下、「百度外売」が7.95%、「淘点点」が3.51%、「到家美食会」が0.6%などとなっている。……
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「人気の出前アプリ、各社がサービス合戦(1)」
 ~ランチ難民から解放される日
 サラリーマンやOLはランチ難民の苦難から解放され、スマートフォン(スマホ)のアプリで注文さえすれば、数十分後にはオフィスのエアコンが効いた部屋で有名レストランの味に舌鼓を打つことができる。出前アプリはホワイトカラー層の間で最も人気のあるアプリと言えよう。70後、80後、90後を対象としたインタビューの中でも、大部分の参加者が出前アプリを使っていると話してくれた。今や生活必需品の感もあるタクシー配車アプリに次ぐ勢いがあると感じられる。……
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2015年7&8月合併号(vol.26)発行

 会報誌2015年7&8月合併号(vol.26)では、巻頭特集に「70後」「80後」「90後」の各世代の消費者動向を取り上げました。上海で各世代それぞれ6~8名の消費者グループインタビューを実施し、人気商品やネット通販の利用状況、海外旅行や日本への関心度、さらには家族観や人生観に至る様々な質問を投げかけました。興味深い回答が数多く得られたなか、「家族観」「人気商品とサービス」「電子商取引(EC)」「海外ネット通販」「日本観光と対日観」「将来への期待」の6つのテーマごとにそれぞれまとめました。特に円安・人民元高を背景に盛り上がるインバウンド消費。今回のインタビューではこの視点から中国人の対日観から日本商品に対するイメージ、昨今の「爆買い」の背景など洞察しています。
 トレンド・ウォッチは、最近都市部のサラリーマンを中心に急速に広がる「出前アプリ」にスポットライトを当てました。実際に今回のインタビュー対象者の大部分が使っていると話してもくれています。中国外食産業におけるO2O(オーツーオー)市場規模は10年にわずか92.2億元だったのが15年には1389億元とわずか5年間で10倍以上成長したというレポートもあるほどです。今回、特に市場シェアの高い「餓了麼」「美団外売」「百度外売」「淘点点」「達家美食会」などの主要アプリを紹介し、それらビジネスモデルから人気を集める秘訣などについて迫りました。
 数字で見る中国では、最新の中国インターネット情報センター(CNNIC)のデータをもとに、昨今の中国インターネットの状況をマクロ的に観察しました。モバイルネットユーザーの増加とスマートフォン(スマホ)やタブレット端末経由での各種サービスの利用頻度が高まっていることが如実に表れたレポートの内容から、特に重要なポイントをピックアップしています。
 マーケティングでは、ネット通販の攻勢に遭い地盤沈下が進む百貨店の衰退についてです。中国最大規模の小売グループ「万達集団」傘下の万達百貨を例に、若干“時代遅れ”となった中国の百貨店から客足が遠のくワケについて日本との比較も踏まえながら追求しました。またぜいたく禁止令の影響を受けている中国の外食産業において、オシャレな内装に凝ったメニュー、良心的な価格を特徴に若者世代から支持を受けている「ファストファッションレストン」について分析しました。湖南料理の「57℃湘」、シーフードの「水貨」、杭州料理が中心の「外婆家」などがいかに成功しているのかについて4つのポイントから考察しています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.26(2015年7&8月合併号)  もくじ 
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【巻頭特集】
『海外製品への高い関心、ポジティブな対日観』
 「70後」「80後」「90後」のライフスタイルを徹底比較

【トレンド・ウォッチ】現地の最新商品&サービス
『市民の胃袋を満たすアプリが成長中』
 人気の出前アプリ、各社がサービス合戦

【数字でみる中国】
『モバイル決済や株取引などのユーザー増』
 中国インターネットの最新データ

【マーケティング】
 百貨店
『百貨店の地盤沈下は防げるか』
 日本のサービスがヒント?生き残りの道とは

 レストラン
『コンセプト重視で若者を狙え』
 個性で人気のファストファッションレストラン

【都市別調査】都市別マーケティングレポート
 北京編~その2
『特色あるモールが続々登場 三里屯、トレンドの中心に』

 北京編~その3
『北京2大商圏、西単 仏ラファイエットも進出』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第60回「ネット通販、ネットで攻防」(2015年8月28日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第60回は「ネット通販、ネットで攻防」(2015年8月28日付)。「京東で購入した山竹(マンゴスチン)。自宅に届いて箱を開けたらゴミ同然のように腐った状態。返品にも応じない。掲載写真はきれいに撮影されているけど、新鮮なフルーツをネットで買うのはやめるべし」。月間アクティブユーザー数が2億を超えるミニブログ「微博(ウェイボ)ー」に投稿されたコメントが反響を呼んだ。投稿主はフォロワー数は1000万人を超える人気作家「六六」。ネット通販大手の京東(JD.com)に出店する「天天果園」でマンゴスチン8斤を200元強で購入。傷んだ状態に気付いたため、早速カスタマーセンターに連絡したところ、堂々巡りが2~3日続いた。業を煮やした彼女は、冒頭のようにネット上でこのいきさつをすべて公開したのだ。この騒動の行き末と背景には熾烈な競争を繰り広げるネット通販大手2社の攻防が…。
 次回の掲載は9月11日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Harbin's unique arcades left out in cold(極寒の地、ネット通販根付く)」
http://asia.nikkei.com/Business/Consumers/Harbin-s-unique-arcades-left-out-in-cold

※バックナンバーはこちら >>
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