中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第210号】~消費現場はモノからコトへ~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2016年3月9日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第210号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週末は消費者グループインタビューのために天津を訪れました。天津といえば昨夏の化学品倉庫の大爆発が記憶に新しいですが、市内や市民の様子は至って平然としていました。
 しかし大気汚染が深刻でした。PM2.5やPM10などの数値を換算した大気汚染指数は360を越え、遠くのビルが白く霞みほとんど見えない状況。空港から出た途端に喉に違和感が出はじめ、そのうちに目も若干ヒリヒリしてきました。
 天津は古くから貿易港として栄え、外国の租界地などの名残からヨーロッパ風の建物が川沿いに数多く並んでいます。残念ながら、折角の異国情緒溢れる風景も深いスモッグで台無しです。
 こんな状況にもかかわらず、街行く天津人でマスクをつけている人はほぼ皆無。車も暖かくなった昼間などは窓全開で運転しているほど。日本はこれから花粉症の季節でマスク姿の人たちで街があふれかえると思いますが…、より深刻であろうPM2.5すら全く気にかけている様子もない天津人をたくましいと見るべきか、それとも…。
 今週のコラムは天津で目にした商業施設の変化についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第210号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第210回)
     ~消費現場はモノからコトへ~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年1&2月合併号(vol.31)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「高級品、個人用途攻略を」(2016年3月4日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Meet 3 of my Chinese Uber drivers(配車アプリ「ウーバー」浸透)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第210回)
 ~消費現場はモノからコトへ~

 先週末に天津を訪れました。前回の訪問は約4年前の2012年7月。当時は伊勢丹やヤマダ電機など日系も存在感を示していたのですが、いまはイオンを残すのみ。今回は現地の消費者グループインタビューが目的でしたが、その合間を縫って、新しくオープンした商業施設もいくつか視察しました。
 そのなかでも特に注目なのは大悦城でしょう。ネット通販の攻勢により成長鈍化が著しい実店舗の小売業ですが、そのなかでも好調を維持し、頭一つ抜け出している感がある大悦城。15年12月に上海で第二期がオープンした西藏北路店(一期は10年12月オープン)は屋上に観覧車を設けて大きな話題となっていますが、天津(11年12月オープン)でも勢いを感じます。訪問したのは金曜日の午後でしたが、レストラン街を中心に多くの客で賑わっていました。
 日系のレストランチェーンのテナント進出も目立ちます。板長寿司、ビアードパパ、丸亀製麺、シズラー、ペッパーランチなどがあり、CoCo壱番屋では14時近くになっても10名ほど順番待ちの行列ができていたことにびっくりしました。充実したレストラン群とともに、明らかに“コト(体験)”消費を意識した店づくりが目につきます。高級ブランド品はほとんどなく、雑貨や小物、アロマ、ぬいぐるみなど雑多な商品を集めたショップを数多く揃え、映画館からアイススケートリンク、子供の遊戯場にゲームセンター、エステ、幼児教育、語学学校、旅行会社など、以前のアパレルを中心とした“モノ(商品)”消費とは大きく異なります。
 大悦城のほかに、未来広場や鵬欣水遊城、嘉里匯にも視察に行きましたが、どこも同じようなテナント状況で、いずれの施設にもアイススケートリンクがあることに驚きました。日本ではアイススケートリンクが急減し、児童の練習の場がなくなっているとニュースで聞いたことがありますが、中国は“これから”の様子です。フィギュアスケートの練習をしている小さな子供もおり、近い将来、中国選手がフィギュア界を席巻するかもしれません。
 時代の変化とともに店舗戦略の舵を一気に180度切り替える中国小売業。一方で、そのタイミングを逸した店舗との差が明らかに顕在化してきています。これまで各都市の商圏をベースに紹介してきた我々のレポートも、今後は施設ごとに業績の良し悪しとその要因について分析しレポートしていく必要があると改めて思います。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「訪日インバウンド消費の深層に迫る (14)」
 ~温泉旅館とグルメも日本観光の魅力
 買い物だけでなく、食事やレジャーにも出費は厭わない。現代人の多くはグルメで、レストランの選択も重要だ。当地の名産を味わうのに価格面はあまり重視されない。ラーメン、とんかつ、たこ焼きといったB級グルメからミシュラン星付きのレストランまで試せるものは全て試したいという...... 
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「訪日インバウンド消費の深層に迫る (13)」
 ~日本旅行の目的は主にレジャーとショッピング
 日本旅行に出かける中国人は主に高・中所得層が中心であり、個人旅行のニーズが高い。2015年の国慶節休暇には、携程(Ctrip)で個人旅行を予約した人の数が、ツアー客を始めて上回り、61%を占めた。日本のビザのハードルが下がり、マルチビザが発給されるようになったことも個人旅行を後押ししている・・・・・・
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「訪日インバウンド消費の深層に迫る (12)」
 ~粉ミルク及び紙おむつは越境ECサイトの人気商品
 越境ECサイトの三大人気商品は粉ミルク、紙おむつ、健康食品であるが、高級ブランド品や腕時計といった価格差の顕著な商品も徐々に消費者のターゲットになりつつある。中国電子商務研究中心のデータによると、2015年上半期の越境取引は2万億元。......
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「訪日インバウンド消費の深層に迫る (11)」
 ~乳幼児用品の海外通販ニーズが高い
 台湾は哈日の影響もあり日本からの輸入品は種類も多く、関税も低い。しかし中国では、日本からの輸入品は少なく、価格も非常に高い。このため消費者の多くが海外通販(海淘)や越境ECサイトの利用を選択する。 越境ECサイトには主に直接配送と保税区モデルの二種類がある。・・・・・・
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年1&2月合併号(vol.31)発行

 会報誌2016年1&2月合併号(vol.31)では、巻頭特集に中国消費市場の15年総括と16年動向予測を取り上げました。インバウンド消費を象徴する“爆買い”で幕を開けた15年。上海株価上昇にも後押しされ、日本を驚愕させるほどの買いっぷりがメディアを中心に話題となりました。ところが、後半に入ると株価急落とともに中国経済の減速感が顕在化しはじめ、こうした中国消費熱も冷めていくのではないかという懸念が日本を蔓延しました。そこで今号ではこうした情勢を背景に、改めて中国消費にスポットライトを当て、16年がどのような方向に向かうのかについて予測・分析しました。O2O、双方向型動画システム、女性、健康、高品質、コンビニなどのキーワードから消費動向を占い、そのうえで、ネット通販(モバイル化、高齢化、越境、輸入&生鮮食品など)の拡大や、それに伴うリアル店舗への脅威、二人っ子政策、奢侈品など各種トピックスから多角的に中国消費の現場をレポートしています。
 次に、最近中国で静かなブームとなりつつある「手帳」のトレンドについてです。中国語で同じ漢字でそのまま「Shou Zhang」と呼ばれ、国内に20万人を超える熱狂的な手帳ファン(手帳迷)がコミュニティーを作り、独自の作品を発表しあうことで徐々に普及しています。日本など他の先進諸国が歩んできたアナログ時代を一足飛びでスキップし、ネットやスマホなどデジタル化が急速に進んだ中国で、いかに手書きの「手帳」が人気を集めるのか。その深層に迫りながら、日本企業を中心とする文房具メーカーの商機を探ります。
 小売流通現場では、中国コンビニ最前線レポートとして台湾系の「喜士多(C-Store)」を取り上げました。上海自宅近くの虹梅路に突如としてフランスのお洒落なお店を彷彿とさせるコンビニが現れました。それまでの内装とは明らかに異なり、店内もレンガ造りの壁にお花は鉄柵が置かれ、コンビニというよりはフランス料理レストランの内装。店の前半部分は16人が座れるイートインコーナーになっており、朝方の出勤時には多くの客で席が埋まっています。このようにコンビニ界の常識を覆す大胆なチャレンジを行う喜士多の裏側と戦略に迫ります。
 最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は上海と深圳で出くわした光景や出来事、4つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.31(2016年1&2月合併号)  もくじ 
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【巻頭特集】中国最新マーケティング
『訪日観光増で拡大する日本企業の商機
 インバウンドからアウトバウンドへの転換が急務に』
中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測

【トレンドウォッチ】現地の最新商品&サービス
『中国で日本の「手帳(Shou Zhang)」が大人気』
デジタル化の波に逆走?共存?関連商品に大きな商機

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『サラダやスイーツを拡充し、ワンランク上のライフスタイルを提案』
コンビニ界で大胆なチャレンジ、台湾系「喜士多」

【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『老婦もスマホで株価チェックする時代になったが…』
『上海株価チャートの電光掲示板がまるであるものに!!』
『深圳高速の料金所で出くわした奇妙な銀色の棒…』
『経済減速の哀愁漂う人影もまばらな深圳羅湖口岸…』

【都市別調査】
塩城 編
『外資受け入れ活発 商業的には発展途上』
重慶 vs 成都 編 ~その1
『中心街比較 規模の重慶、若さの成都』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第73回「高級品、個人用途攻略を」(2016年3月4日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第73回は「高級品、個人用途攻略を」(2016年3月4日付)。2015年も前年比2%減少し、2年連続で前年割れの中国のぜいたく品市場。中国の経済減速や株価下落とともに深刻な打撃を加えているのが政府の反腐敗政策だ。ビジネス贈答品の市場は大幅に縮小し、なかでも男性用品市場では腕時計と男性用衣料の売上がそれぞれ10%減、12%減だった。ただ、中国人がもうブランド品を欲しなくなったと見るのは間違いだ。中国人が海外で購入するぜいたく品市場は6%増加。円安を背景にインバウンドが活況な日本では251%も伸びた。一方、国内での消費喚起が喫緊の課題となる中国政府と各ブランド企業だが、好調を維持するブランドも存在する。その秘訣とは…。
 次回の掲載は3月18日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Meet 3 of my Chinese Uber drivers(配車アプリ「ウーバー」浸透)」
http://asia.nikkei.com/Business/Companies/Meet-3-of-my-Chinese-Uber-drivers

※バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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