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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第213号】~誠品書店が切り開く新たな消費体験~

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2016年3月30日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第213号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 肌寒い日々が続き、まだ春を感じられない上海ですが、今週に入ってからようやく昼間はポカポカ陽気になってきました。それに伴い、街中のところどころに植えてある桜も咲き始め、ようやく本格的な春の到来を告げようとしています。
 クライアントの出迎えで浦東空港に行くと、多くの荷物を抱えた日本人駐在者やその家族の姿をよく目にしました。これから始まる新生活とキャリアに期待と不安が入り混じったような様子は、上海生活12年になろうとしている身には新鮮でかつ羨ましく思いました。
 自宅の隣にも、前任者との入れ替わりで、女の子2人連れの日本人家族が引っ越してきて、先日わざわざお土産を持参してご挨拶に来られました。最近は日中ビジネスの停滞や円安などにより、日本人駐在員の数が減っているという話をよく耳にしますが、このように身の回りで新たな赴任の様子に触れると、こちらもどこかワクワクした気持ちになります。
 中国では事業の新年度が1月、新学期は9月開始なので社会全体で一斉にスタートといった雰囲気はありません。日本はいずれも4月から「よーいドン」なので、改めて桜とともに新年度(学期)が始まるのはいいものだなと思いました。
 今週のコラムは会報誌3月号の巻頭特集で取り上げた個性派書店の代表格、台湾系「誠品書店」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第213号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第213回)
     ~誠品書店が切り開く新たな消費体験~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年3月号(vol.32)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「「スマホ決済」屋台にも」(2016年3月18日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Luxury market still alive in China(高級品、個人用途攻略を)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第213回)
 ~誠品書店が切り開く新たな消費体験~

 会報誌3月号の巻頭特集では、最近一気にその存在感を増しつつある個性派書店を取り扱いました。中国の消費現場が「モノ(商品)」から「コト(体験)」へ急シフトするなか、その代表格として、いま最も注目を集めている業態ではないでしょうか。
 今年1月に蘇州でオープンした台湾系「誠品書店」の中国本土第1号店を訪れた際に、とにかく早めに「書店」をテーマにした特集を組んで、このトレンドを日本に伝えなくてはという思いに駆られました。中国経済の減速やネット通販の勢いに押され、昨今全く元気のない百貨店やモールなど実店舗の商業施設において、誠品の蘇州店は明らかにこれまでとは違う真新しさが目につきました。
 誠品の最大の特徴は書店の枠組みを越えて、「文化(カルチャー)」と「創造(クリエイティブ)」の造語である“文創”をテーマにした雑貨や小物、文房具なども販売していることです。蘇州店でもその特徴がフルに発揮されていました。これまで中国のどの都市でも見たことのないブランドやデザイナーによるグッズが売られていたり、自分好みでDIYできるアクセサリーやアロマなどのコーナーもあり、コト消費を肩ひじ張らずに自然体で体験できる雰囲気が店内に漂っています。レストランや喫茶コーナーも充実しており、いま中国で求められている消費現場はまさにこれなのではないかと脱帽するほど完璧な演出でした。
 しかし、いざメインの書店コーナーに足を踏み入れた瞬間に、「いや、やはり主役はここなのだ」と思い知らされるほどの鮮烈な衝撃を覚えました。巨大なスペースに膨大な書籍が並べられ、その間の通路は客で埋め尽くされるほどの混雑ぶり。書店ならではの静けさながら、真剣に本を物色する客の姿や動きからは、どこか“熱気ムンムン”な雰囲気すら感じました。児童書コーナーでは親子3代の家族連れが床に座り込んで子供に本を読み聞かせている光景もあり、「コト」消費をエンジョイしている気持ちがひしひしと伝わってきました。
 中国では紙媒体が定着する前にネットや携帯電話が普及し、ニュース含む活字はデジタル機器で読むもので、紙書籍にはそれほどのニーズはないと思っていました。しかし、昨今の経済減速の影響もあるのか、社会が“低調”な世相になるなか、デジタルからアナログへの回帰現象も起きているのかもしれません。
 すでに誠品のほかにも、多くの特色豊かで個性的な書店が数多く出現しています。そうした書店を紹介しながら、「内面的な豊かさ」を求め始めた中国消費者の側面に迫ります。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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「中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測(5)」
 ~ネット通販の盛況は継続、主役はモバイル
 CNNIC(中国互聯網絡信息中心)の統計によると、2015年12月現在、中国のネットショッピング人口は4.13億人に達し、その増加率は14.3%である。携帯電話でのネットショッピング使用率は42.4%から54.8%に増加し、過半数を超えた。「双十一」の各社の統計データによると、天猫はWiFi(無線LAN)上での売上が626.42億元で、全体の68.67%を占めた......
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「中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測(4)」
 ~ハイクオリティな高級品と利便性の高いコンビニエンスストアは人気
 都市化が進み、消費者の収入及び消費レベルが上昇するのに伴い、消費は成熟傾向にあり、高品質の製品に対するニーズも高まり続けている。またモバイルの普及により製品に対する評価やコミュニティツール上の情報にアクセスしやすくなり、製品の品質や価値について速やかに知ることができる。この結果人々はより高品質、高級な生活用品を追求するようになっている...... 
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「中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測(3)」
 ~「女性の時代」と「健康意識」がトレンド
 現代の中国人女性の多くは家計上でも実権を握っている。ミンテルの調査によると、主婦の58%が家計の全決定権を有している。消費面においても、男性が使い慣れたものを好む傾向があるのに対し、女性は新しいライフスタイルを受入れやすく、また新商品を通じたこれまでにない体験を好む……
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「中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測(2)」
 ~O2Oと双方向型動画システムはキーワード
 2015年、O2O(オンライン・ツー・オフライン)は最も注目されたワードの1つだろう。オンラインの情報がオフラインの消費行動に影響を与えるこの消費モデルは、中国の各主要都市、各業界にすでに幅広く普及し、消費者は自宅やオフィスでスマホから注文するだけで商品の購入や各種専門サービスの出張サービスを受けることが可能だ。競争も日増しに激化しつつあり、カスタムメードが可能な様々な新しいオンラインサービスが生まれている......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年3月号(vol.32)発行

 会報誌2016年3月号(vol.32)では、巻頭特集に中国各地で人気の「書店」を取り上げました。人々の消費や興味が「モノ(商品)」から「コト(体験)」へと一気にシフトしている中国の消費現場において、その最も前線に立っているのが書店でしょう。といっても、一昔前の本を並べただけの古臭い書店ではありません。いま中国全土で流行っている書店は、シックで落ち着いた内装と照明のなか、台湾や香港含む外国からの書籍を数多く揃え、店内には喫茶店から雑貨、小物、文具の販売、さらには演奏会や朗読会などのイベントスペースや絵画教室などを備えた「複合型」書店です。中国では、経済成長とともに、ネットやスマートフォン(スマホ)が急速に普及したため、ニュースなど含む活字媒体はどちらかというと紙というよりはデジタル形式による読書習慣が根付いていると考えていました。しかし経済成長の減速や“低調”な社会情勢を背景に、アナログ的な“古き良き”ものに対する回帰現象が出てきているのかもしれません。
 こうした風潮の変化を早くから読み取り、かつ引率してきたのが台湾の「誠品書店」です。いま中国で勢いのある“個性派”書店チェーンの数々は、ほとんどが誠品をロールモデルとし、そこに中国や各都市ならではの独自色を加味しているといえます。こうしたトレンドの背景や書籍市場全体をデータや統計を使って網羅し、そのうえで、人気(話題)の注目書店チェーン6店、「南京先鋒書店」「西西佛書店」「方所」「上海鐘書閣」「猫的天空之城」を紹介しています。また15年11月末に江蘇省・蘇州で、満を持して本土初進出を果たした「誠品生活蘇州」についても、視察レポートとともにその人気や今後の可能性について追究しています。
 小売流通現場では、中国コンビニ最前線レポートとして重慶と成都の事情と日系の取り組みについて取り上げました。重慶のローソンを訪れた際に、入店してすぐに強烈な香りに遭遇しました。「コンビニ=おでん」の香りが既定値だったのですが、そこでは地元のソウルフードともいえる「酸辣粉(辛味春雨スープ)」と「雑醬面(担担麺のような汁なしの麺)」が売られていたのです。花椒(山椒の仲間)が醸し出す独特の香りが充満している店内を眺めながら、日系コンビニのローカル化への本気度に脱帽でした。重慶や成都には、ローソン、セブンイレブン、ファミリーマートが出揃い、各店しのぎを削っていますが、地元のコンビニチェーンとのシビアな戦いにもさらされています。地元の競合が勢力を急拡大するなか、日系には勝算があるのか…。
 最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は上海と深圳で出くわした光景や出来事、4つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』 
vol.32(2016年3月号)  もくじ 
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【巻頭特集】中国最新マーケティング
『オンラインからオフラインへの回帰か!?
 「書籍+喫茶+雑貨」の複合型書店がトレンド』
 中国書籍市場の「いま」に迫る

【小売・流通現場】注目商業施設を徹底研究
『中国“コト(体験)”消費を引率』
 「文創」の旗手、台湾系「誠品生活蘇州」が大盛況

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『重慶&成都に打って出る日系コンビニの勝算は?』
 地場系コンビニチェーンの壁を打破できるか

【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『UFOキャッチャーで客の心もひと掴み!!』
『アイススケートが「コト」消費のシンボルに!!』
『アップルペイ中国参入で三国時代へ!!』
『天津でも日本のカレーライスが人気に!!』

【都市別調査】
重慶 vs 成都 編 ~その2
『商業施設比較 重百とイトーヨーカ堂』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第74回「「スマホ決済」屋台にも」(2016年3月18日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第74回は「「スマホ決済」屋台にも」(2016年3月18日付)。台湾・台北駅から北へ約2.5キロメートルの寧夏路沿いにある「寧夏夜市」。南北に約400メートル延びる屋根付きの通りに数百の屋台が所狭しと並ぶ。数名の団体客が料理を受け取った後、支払いの際にスマートフォン(スマホ)を取り出し、屋台の前に張り出されたポスターに向かって画面をかざしている。その先にあるのはお店のQRコード。「支」のマークで有名なアリババ系オンライン決済、「支付宝(アリペイ)」のものだ。15年11月に台湾の玉山銀行と提携し、同地での決済サービスを正式にスタートした支付宝。スマホ決済の未開拓地・台湾でどのような展開を見せているのか…。
 次回の掲載は4月1日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Luxury market still alive in China(高級品、個人用途攻略を)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Luxury-market-still-alive-in-China

※バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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