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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第220号】~コナン展で感じた企画力の発展余地~

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2016年5月25日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第220号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 先週5月20日は「520」、これは「我愛你」の語呂合わせで、中国では情人節(バレンタインデー)の一つに数えられています。この詳細につきましては、昨年のメルマガでも取り上げましたので、下記リンクもご参照ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=EPaper&Cmd=DataList&Action=Detail&EPid=324
 スマホアプリの微信でも、朋友圈(モーメンツ)で多くの友人が「520快楽!」とそれに関するメッセージやコメントを投稿していました。なかには「愛情」をお金で示せとのことで微信の紅包を催促するようなものまでありました。
 この勢いで台湾の友人にも微信のメッセージを送ったところ、「え?何を言っているの?」とそっけない返事とともに、台湾では「520」が蔡英文の総統就任の日だけど…とのこと。
 台湾初の女性総統を迎える台湾。8年間続いた国民党の馬英九政権から、台湾独立志向の強い民進党が今後4年間の執政を担います。中台間での現状維持を望む声が主流ながら、中国との距離感に注意を払う必要のある新政権。難しい舵取りを迫られるとは思いますが、両岸関係が友好的で相互に発展していけるよう期待したいと思います。
 今週のコラムは上海高島屋で開催されている名探偵コナン展についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第220号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第220回)
     ~コナン展で感じた企画力の発展余地~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年4月号(vol.33)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「「体験」求め始めた訪日客」(2016年5月20日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Alipay a hit with Chinese tourists in Taiwan(「スマホ決済」屋台にも)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第220回)
 ~コナン展で感じた企画力の発展余地~

 上海虹橋地区にある高島屋で4月22日から6月1日まで開催されている「名探偵コナン巡回展」に行ってきました。連載20周年を記念して開催されているテーマ展。会場は高島屋の3、5、7階に分かれて開催されています。入場料80元を1階の受付で支払うと3階分の会場に入場できるチケットが付いたノートが一冊もらえます。
 会場ではスマホアプリと連動した簡易な謎解きの企画が開催され、正解すると7階の出口でコナンが印刷されたクリアファイルがもらえます。会場には多くの家族連れの中国人客がいましたが、一眼レフのカメラを手に友人と撮影をしている漫画好きと思われる若者の姿もたくさん目につきました。
 中国でも絶大な人気を誇るコナン。15年10月に中国全土で公開された映画「名探偵コナン 業火の向日葵」の初日興行成績が1650万元(約2.8億円)を突破。また、大手動画サイトの愛奇芸、QQ、PPTVなどでも日本での放送の2時間後に中国語字幕付きでほぼ同時配信され、Youku(優酷)での累積視聴数は11億回を超えています。
 中国でのコナン人気が功を奏し、ランドセルや上履きなども一部の熱狂的なファンの間で人気になっています。上海郊外の青浦区の道端で、小学校高学年と思われる地元の生徒がランドセルを背に上履きを履いて横断歩道を渡っている光景を目にした時に「どうして?」と疑問に思わざるをえなかった記憶がありますが、それもコナンの影響だと後で判明しました。
 中国では日本のアニメや映画などが政治的影響からか正式にはほとんど入ってきていない中、ドラえもん、ちびまる子ちゃん、クレヨンしんちゃんと並び幅広い層から圧倒的な人気を誇るコナン。今回の展示会ではコナンの事務所のモデルルームや実物大のフィギュアが設置されているほか、登場人物や舞台となった東京や大阪の紹介、漫画中の名シーンの一コマ、表紙やカレンダーのイラストなどが壁に整然と掛けられていました。正直展示会としては単調的で、「あ!」と言わせるほどの驚きを含む演出は乏しかったと思います。中国人的には、コナンが生まれた背景や作者のビデオ映像による挨拶、実際にコナンが描かれている仕事場の風景や漫画からアニメになる工程、さらには実際に展示物を見ながら犯人を捜すストーリーや仕掛け(リアルの脱出ゲームにあるような……)など、コナンならではの独創的な展示ができたのではないかと思ってしまいました。
 コナン好きのみを対象とするだけではなく、コナンを題材にしたゲームや体験イベントの場とすることで、元々コナンに興味のなかった中国人にも楽しんでもらえるような企画にすべきではないでしょうか。 “クールジャパン”と声高に叫んでいる日本ですが、「コンテンツ力」だけではなく「企画力」も今後さらに磨いていけば、もっと世界中、いや少なくとも中国でより多くのファンを獲得できるのに……と若干辛口な感想を持ちました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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「街角で出くわした面白発見&驚き」
 ~天津でも日本のカレーライスが人気に!!
 天津。最近、若者の間で人気のスポット「大悦城(JOY CITY)」ショッピングモール。「コト(体験)」消費を特に意識したお店作りが客の心を掴んでいる。レストラン街には外婆家など地場系人気レストランのほかに、丸亀製麺や板長寿司、ペッパーランチ、シズラーなど日系チェーン店も多く軒を並べている......
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「中国書籍市場の「いま」に迫る (13)」
 ~注目!!中国で人気(話題)の個性派「厳選」6書店~ (6) 猫的天空之城
 猫的天空之城の1号店は09年、蘇州にオープンした。元々は、マニア向けの書籍や雑誌を扱う小さな書店だったのだが、いまや上海、南京、北京、杭州、大連、揚州、無錫、南潯、福州、麗江、昆明、成都、青島、烟台、西安、景徳鎮、合肥に分布する大型チェーン店に成長、その数は約40店に及ぶ......
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「中国書籍市場の「いま」に迫る (12)」
 ~注目!!中国で人気(話題)の個性派「厳選」6書店~ (5) 上海鐘書閣
 上海で最も美しい書店と呼ばれる鐘書閣。その前身は、どこにでもあるようなごく普通の書店だった「鐘書書店」だ。教育補助教材をメインに扱い、上海に16の支店を有していた。店主の金浩氏は元小学校の校長先生、95年に校長の職を辞して書店経営の道に入った......
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「中国書籍市場の「いま」に迫る (11)」
 ~注目!!中国で人気(話題)の個性派「厳選」6書店~ (4) 言几又
 言几又の前身は成都のコミュニティ型書店「今日閲読」だ。06年に設立され、10年以上の経営を経て累計10万人の会員規模を有した。中国初の起業プロジェクト専門サポート組織である「飛馬旅」の融資を受けた後、名前を言几又に改名した......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年4月号(vol.33)発行

 会報誌2016年4月号(vol.33)では、巻頭特集に最近中国で人気と話題を集めるショッピングモール「大悦城(JOY CITY)」を取り上げました。15年12月に巨大な観覧車が屋上に設置された上海大悦城2期(新館)がオープン。中国の商業施設としては初の試みです。またハローキティやドラえもん、スーパーマリオなど子供や若者層に人気のキャラクターをテーマにしたイベントを開催し、「モノ」を売る場所だけでなく「コト」の体験を促す場としてのポジショニングも中国内で確立されています。また天津や上海、成都などの店舗では「ストリート」風のフロアに数多くの雑貨、小物、喫茶、軽食(麺類)などの小規模店舗を並べた新業態にも着手。施設内ながらあたかも香港や台北などで見られるレトロ感満載の小道に来たかのような演出が、若者客を中心とした“ブラブラ(ながら)”客を惹きつけています。スマホSNSの微信(ウィーチャット)を最大限活用し、O2Oを推し進めながら、さらには攻勢を受けるネット通販からも客を店舗に誘導するような工夫と企画をトライしています。単にアイススケートリンクやキッズ向け遊戯スペースなど「コト」用の箱(施設)を用意するだけの商業施設とは異なり、今や中国の「コト」消費のトレンドをどこよりもいち早くキャッチし、素早く実践に移す実行力で各地の消費者を「アッ」と驚かせる大悦城。中国消費現場の対応力と柔軟性を具現化する同店の分析と研究は一見の価値ありです。
 次にトレンドレポートとしてスマホ読書アプリの「ONE・一个(個)」を紹介しています。リアル(オフライン)からネット(オンライン)へと触手を伸ばす大悦城とは対照的に、「ONE・一个」はその逆張りとも言えるでしょう。中国の著名作家で若者にも大きな影響力を持つ韓寒氏が立ち上げたアプリで、スタートから24時間足らずでアップルストアにおける中国エリアの無料ダウンロードランキング第1位に。3000万人のユーザー数を擁し、アクセス回数は10億超、1日の平均アクティブユーザー数も200万に達するほどの人気ぶりです。スマホアプリに毎日画像、記事、コラム、Q&Aをそれぞれ1個ずつ配信する手法ですが、最近ではオフラインのイベントや期間限定のポップアップストアを開くなど、リアル面での攻勢が目立ちます。彼らがいかにリアルとネットの特徴を最大限駆使して中国の若者層から支持を得ているのか。大悦城とともに、参考に値します。
 現地視察レポートは、中国で最も有名な桜の名所・武漢大学です。3月中旬のちょうど桜満開のタイミングで武漢での消費者グループインタビューがありました。そこで、以前から一度は鑑賞したいと思っていた武漢大学の桜を求め、現地訪問してきました。多くの訪問客による騒音で学期中の学生の授業にも悪影響を及ぼすようになった武漢大学では、今年からスマホ(ネット)での事前登録が必要となりました。また入場は無料ながら平日は1万人、休日は2万人に制限される狭き門をくぐり抜け、実際に訪問した際の様子や事前登録の仕組みなどについて解説しています。
 小売流通現場では、中国コンビニ最前線レポートとして、急拡大する中国コンビニの実態についてフォーカスしました。15年には中国全土で毎日3店のコンビニが新規オープンしているという統計もあるほど、猛烈なスピードで発展を続けるコンビニ業界。実際に高齢化や女性の社会進出、離婚率の上昇などを理由に、コンビニでの日用品や食品の売上成長率がスーパーや百貨店を上回るほどです。こうしたトレンドを背景に、大手スーパーもコンビニ形態の新店舗をオープンさせるなど出店戦略の見直しを迫られています。中国も日本同様にコンビニが勢力を増していくのか、注目です。
 最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は上海と深圳で出くわした光景や出来事、4つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.33(2016年4月号)  もくじ
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【巻頭特集】
『大悦城(JOY CITY)が次世代の中国消費の指南役に』
 コト(体験)消費の流れをいち早く捉えドラスチックに実行

【トレンドレポート】
『「ONE・一个」が提案する都会の文学ライフ』
 本とライフスタイルのコラボレーション

【現地視察レポート】武漢大学
『桜の名所、鑑賞するにはスマホが必須』

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『爆発的なペースでコンビニが勢力を拡大』
 中国小売・流通業の勢力図に変化が

【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『1個50元(約850円)の草団子「青団」とは??』
『「女性専用」「女性向け」が今後の潮流に??』
『経済減速でも世界中から熱いラブコールが!!』

【都市別調査】
重慶 vs 成都 編 ~その3
『コンビニ比較、ブランド比較 土地柄がニーズにも反映?』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第78回「「体験」求め始めた訪日客」(2016年5月20日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第78回は「「体験」求め始めた訪日客」(2016年5月20日付)。「日本の「一期一会」という言葉が好き」。そう語るのはシンガポール国立大学の法学部に通う許振誠さん(22)。法律の勉強をしながら独学で日本語を学ぶ。昨年、1人で東京から鹿児島まで5週間かけてバックパック旅行をした。電車の中や宿泊施設などで現地の人たちとの交流を通して「日本人の思想や精神に触れたのが楽しかった」という。宿泊先もスマホアプリのAirbnbなどを駆使し、家族タイプで朝食付きなどを優先して選択した。日本旅行の目的はあくまでも「体験」と語るシンガポールの若者との会話を通して感じたこととは…。
 次回の掲載は6月3日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
http://t21.nikkei.co.jp/
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Alipay a hit with Chinese tourists in Taiwan(「スマホ決済」屋台にも)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Alipay-a-hit-with-Chinese-tourists-in-Taiwan

※バックナンバーはこちら >>
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