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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第227号】~実は消費の最先端を行く深セン~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2016年7月13日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第227号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 梅雨空が続く上海。先週末に台湾や福建省に上陸した台風1号の影響もあるのか、7月中旬ながらギラギラした太陽を拝めず、朝夕は心地よい風とともに涼しい日が続いています。うだるような暑さの真夏を前に、つかの間の“一休み”なのでしょう。
 先週末は上海の崇明島に行ってきました。島の西部に位置する観光スポットで、国家3A級旅游景区にも認定されている「明珠湖」では、レンタサイクルで周囲約5kmの湖を一周しました。湖畔にはアスレチック施設や水陸両用車の試乗、湖上に架けられたケーブルに吊るされて約200m下る絶叫アトラクションなどもあり、大人も子供も楽しめます。
 一見、杭州の西湖にも似た風景が広がる明珠湖。いつも観光客で溢れかえっている西湖とは異なり、夏だからか台風を恐れてなのかわかりませんが、当日は客も少なく、のんびりと湖畔とサイクリングを楽しめました。
 ディズニーランド開園で若干忘れられた感すら漂う崇明島。湿地や野鳥観察など見どころ満載なのですが…。でも逆に人も少なく、のんびりと週末を過ごすには絶好の“穴場”になっているようです。
 今週のコラムは中国改革開放政策の先頭を走ってきた深センについてです。では、中国市場インサイトメルマガ第227号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第227回)
     ~実は消費の最先端を行く深セン~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年6月号(vol.35)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「コト消費に徹した店作り」(2016年7月1日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Captain America adorns dumplings in China's new era(老舗ブランドの危機感)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第227回)
 ~実は消費の最先端を行く深セン~

 先月、深センで商圏及び主な商業施設を視察しました。思えば、上海に住み始めてから12年。これまで何十回と深センには仕事で行きましたが、一度も市内の商業施設を見て回ったことがありませんでした。ついつい深センは香港のすぐ側で日本企業の進出も多く、また都市としての発展も成熟しているので、あえて詳細にレポートする必要はないだろうと考えていました。
 しかし、先日ある小売系企業の方とお話しした際、「深センや広州の情報はむしろ不足している」とお聞きしました。多くの日本企業が古くから進出しているとはいえ、そのほとんどが製造業で工場進出。また、どんな日本食レストランがあるかなどは現地の日本語フリーペーパーを見ればわかるが、地元の消費現場やトレンド、消費者の実態などがわかっているようで実際はわかっていない、とのことでした。
 GDPで比較しても、広東省のみで2015年は11,589億ドル(通年平均レートで換算)、国別に見ても世界第14位のスペイン(11,997億ドル)に続いています。第11位の韓国(13,769億ドル)にも匹敵するほどの経済規模を誇っていますので、もう中国内の一つの省としてではなく“一国”として見るべきなのかもしれません。そう考えると、確かに小売流通やサービスといった商売の対象としての見方があまりされていないような気がします。
 実際に深セン市内の商業施設を回ってみると、香港からの影響が色濃く感じられながら、上海や北京とはまた異なる独特の特色や洗練さを醸し出しています。商業の発展レベルも北京や上海の「箱(ハード)」ありきのものから「店、味、内装、サービス」といったソフトでの勝負になっているようで、大型チェーンではなくてもお洒落でセンスのいいお店が沢山あります。
 地元の消費者も他都市との違いが垣間見られます。ジメジメと蒸し暑い昼間でも、冷たい蒸気の冷却装置が設置された屋外のオープンスペースでランチやカフェを楽しむ。また、金曜日の午後2時を過ぎてもなお、モール内の寿司屋やUCCコーヒーショップが客で埋まっているなど、明らかに消費レベルがワンランクグレードアップされているように見受けられました。
 中国改革開放の先頭地・深セン。消費都市としてはつい上海に目を向けてしまいますが、改めて深セン含む広東省の消費と日本企業にとってのチャンスについて、再考していきたいと思います。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「中国小売り・流通業の勢力図に変化が」
 ~爆発的なペースでコンビニが勢力を拡大
 中国経済の減速が懸念されるなか、消費の拡大は力強く、2015年の社会小売総額は前年比10.7%増だった。特にネット通販は33.3%増と急成長しているが、実店舗においてもスーパーや百貨店の成長鈍化に反し、コンビニの人気が高まっている。市場調査大手ニールセンが発表した「2016年中国日用消費財予測報告」によると、中国消費者が値段よりも利便性を重視する傾向にあり......
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「「ONE·一个」が提案する 都会の文学ライフ (5)」
 ~読書のみならずライフスタイル全般を提案する
 「ONE·一个」は読書アプリとしてオンラインでの読者への情報提供からスタートしたが、現在ではオフラインでの展覧会や体験型店舗も同時展開し、消費者に読書のみならずライフスタイル全般を提案するに至っている。結果的に消費者のブランドに対する好感度と忠誠度も高まり、そのブランド価値の創造とO2Oの実践面で、大きな成功を収めている......
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「「ONE·一个」が提案する 都会の文学ライフ (4)」
 ~ポップアップストアによる文化的ライフスタイル提案
 展覧会の他、話題をさらった出来事としてポップアップストアの出店があげられる。2015年6月、「ONE·一个」は「申江服務導報」傘下の複合型書店ブランドである「申活館」と提携し、上海人民広場のラッフルズシティ2階の一等地に「ONE x 在一起」書店を開店した。この書店は典型的なポップアップストア形式で、50日の期間限定オープン......
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「「ONE·一个」が提案する 都会の文学ライフ (3)」
 ~ネット上での無料配信から書籍出版へ
 「ONE·一个」は、アプリ運営開始から1日1画像、1記事、1コラム、及び1Q&Aの形式を貫いてきた。これまでに蓄積された文章コンテンツは1万件近くに上るが、アプリ上では10日前までしか遡って読むことができない。ユーザーの多くは毎日アプリを定期的に読めるわけではなく、良い文章を読み損ねる可能性も多々ある......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年6月号(vol.35)発行

 会報誌2016年6月号(vol.35)では、巻頭特集に家電やIT系メーカーが運営する「ブランド体験館」を取り上げました。現在の中国市場を描写する重要なキーワードの一つに「体験型マーケティング」があげられるでしょう。ネットショッピングの普及により大きな打撃を被る従来型の実店舗。その実店舗がネットショップ等の構築に努める一方で、商品の展示と販売を主体にした従来型の店舗から、「体験」をメインに捉えた新しい施設へと転換を図っています。「アップルストア」を典型例とするこの「体験型」店舗では、消費者が実際に商品を手に触れ、その機能や良さを「体験」することができます。また体験を通じて商品に対する理解が深まる他、ブランドの好感度アップも期待できるといった利点があります。家電量販チェーンの国美と蘇寧、スマートフォン(スマホ)の小米、エアコンの格力(GREE)、パナソニックの事例を紹介しながら、今こうして中国の新たな小売流通モデルの一つとして普及しつつある「体験館」の現状と実態を探りました。
 次に企業研究として、ネット動画サイトからテレビ、スマホ、自動車と業態を拡大し注目を集める「Letv(楽視)」をピックアップしました。今年4月14日に開催した「414ハードウェア無料デー」キャンペーンで、Letvはネット動画視聴会員と液晶テレビのセット販売を実施。つまり、入会料のみ支払えば、それとほぼ同額のハードウェア製品が無料で贈呈されるというもの。当日の総売上は23.6億元を突破(うち会員費のみで20.2億元)、テレビの販売台数は54.9万台、スマホも58.2万個となりました。また、Letvの液晶テレビ「超級電視」の4月の販売台数が計71万台で全体の19%を占め、売上トップに躍り出ました。中国のテレビ業界全体が不況にあえぐ中、3年に満たない短期間で目を見張る躍進を遂げ、家電業界全体を揺るがしたLetv。ハードではなくソフト販売をメインとし、ハードはあくまでもそのサブ的役割として「赤字」でもいいから“配る”という販売・囲い込み戦略は、既存のメーカーのビジネスモデルを根底から覆すものでしょう。そうした視点から、彼らの成功の秘訣や戦略について分析しました。
 中国統計データでは、ネット通販の普及により苦戦が続く外資系スーパーの動向をレポートしています。経済成長とともに急拡大してきた店舗網ですが、若者を中心にスーパー離れが深刻化する中、不採算店舗の閉鎖が相次いでいます。12年には外資系の大手スーパーチェーンが26店舗を、13年には31店、14年には上半期だけで118店を閉店しました。一方で、こうした3年の調整期間を経て、15年から外資系スーパーを中心に潜在的市場を求めた新規の開店が目立つようになってきました。その背景には、コンビニなどの小型店舗への転換やオンラインとオフラインを結び付けたO2O等の導入があげられます。15年の各外資系スーパーの出店・閉店動向やその経営状況から、中国における今後の潜在市場がどこにあるのかを読み解きました。
 中国コンビニ最前線レポートでは、世界ナンバーワンの密集度を誇る台湾のコンビニ事情を紹介しています。人口約2300万の台湾。コンビニ店舗数が15年に1万店を超え、一人当たりのコンビニ店舗数が日本を抜き世界一となりました。最大手はセブン―イレブン(統一超商)で、台湾全土で5032店舗(16年1月時点)を展開。市場シェアは約5割で、即席麺や飲料など地場系食品メーカー大手の「統一」グループが運営しています。2番手はファミリーマート(全家便利商店)で3000店弱。ハイ・ライフ(萊爾富便利商店)が約1280店、OKマート(OK便利商店)が約880店と続きます。15年の売上高が2892億台湾元に達し、今年は百貨店の売上に追いつく勢いで成長を続ける台湾のコンビニの状況をレポートしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.35(2016年6月号)  もくじ
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【巻頭特集】
『近所の「体験館」が次の小売現場の新トレンド』
 “体験”をキーワードにネットからリアルへの回帰進む

【企業研究】中国ビジネス最前線
『テレビ業界の風雲児「Letv(楽視)」が大躍進』
 テレビ“ばらまき”でユーザーを囲む「生態」戦略を具現化

【中国統計データ】
『2015年の中国外資系スーパー総合評価』
 三線・四線級都市と新業態が成長トレンド

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『世界ナンバーワンの密集度でも成長続く台湾コンビニの今』
 コンビニが百貨店の売上に迫る台湾

【都市別調査】武漢 vs 長沙 編 〜その1
『華中2大経済都市 経済の武漢、消費の長沙』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第81回「コト消費に徹した店作り」(2016年7月1日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第81回は「コト消費に徹した店作り」(2016年7月1日付)。ディズニーランド開園で沸く上海。「コト」消費の象徴として、隣接する「ディズニータウン」とともに中国消費を引っ張る先導役として期待されている。一方、ディズニー開園の4カ月前のバレンタインデー前夜、市中心の人民広場から北に約1キロメートルの住宅街に巨大な観覧車が現れた。上海大悦城(JOY CITY)屋上の「Sky Ring」だ。中国初のショッピングモール併設の観覧車は、直径56メートル、地上からの高さは最大106メートルを誇る。30のゴンドラがあり、約12分で1周する。空中で食事も楽しめ、アフタヌーンティーは2周、ディナーは7周滞在できる。これ以外に「コト」中心の店作りに徹し、今年の年間来客数500万人の目標を達成できる見込みの上海大悦城。どんな仕掛けで“上海っ子”を魅了しているのか・・・。
 次回の掲載は7月15日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/

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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Captain America adorns dumplings in China's new era(老舗ブランドの危機感)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Captain-America-adorns-dumplings-in-China-s-new-era

※バックナンバーはこちら >>
http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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