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【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第228号】~万象城は深セン消費の“顔”~

中国市場・業界・企業・消費の「いま」を徹底調査&分析
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2016年7月20日 毎週水曜日配信・無料
【キャスト中国市場インサイトメルマガ 第228号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。
 中国夏の風物詩ともいえるオーディション番組「中国好声音(Voice of China)」が今年も7月15日に浙江電視台で放映がスタートしました。今年の選考兼指導役(導師)は昨年と同じで、“哈林(ハーリン)”こと台湾ポップ界の大御所「庾澄慶」、中国ロックの先駆者「汪峰」、東北出身の人気女性バラード歌手「那英」、そして、80後と90後の世代から圧倒的な支持を得ている台湾スター歌手の「周傑倫」の4名。
 しかし今年は「中国好声音」の著作権を有するオランダ企業との交渉が、高騰したライセンス料などで折り合いがつかず決裂。結果、タイトルも「中国新歌声」に変更。同番組の顔ともいえる「180°の回転椅子」も利用できなくなり、高台からスロープを下ってくる遊園地のアトラクションのようなものに変わりました。
 毎年夏になると周りでも「見てる?」と話題になり、レストランや巷の道端などで最新の映像が流されるようになります。また最後の優勝者が決定する直前の60秒間の広告枠が、昨年は3000万元(中古車販売アプリの「優信二手車」が獲得)にまで高沸し、社会現象と化すほどです。
 優勝決定戦は10月の国慶節前後の予定。今年はどんなドラマが繰り広げられるのか、楽しみにしたいと思います。
 今週のコラムは深セン消費の「顔」ともいえる「万象城(MIXC)」についてです。では、中国市場インサイトメルマガ第228号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第228回)
     ~万象城は深セン消費の“顔”~
 2. 新着コンテンツ一覧
 3. お知らせ
     1) 会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年6月号(vol.35)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
     2) 日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
         「大型家電、実店舗で体験」(2016年7月15日付)
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/nikkeimj/
     3) Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載
         「Hands-on appeal helps China's electronics shops woo shoppers(大型家電、実店舗で体験)」
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/NikkeiAsianReview/

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第228回)
 ~万象城は深セン消費の“顔”~

 1992年の鄧小平氏による南巡講話から始まる改革開放の先鋒として、中国経済の現代化と急成長を先導した深セン。経済発展レベルも他の追随を許さないほど中国トップクラスを維持しています。2015年のGDPは1兆7502.99億元、1人当たりGDPは15万7985元となっており、都市別では上海、北京、広州に続き第4位にランクインしています。
 中国でも有数の民間企業がこの地から生まれています。QQや微信などネットサービスを手がける騰訊(テンセント)、通信設備やスマホの華為(ファーウェイ)、EV(電気自動車)の比亜迪(BYD)、エアコンの格力(GREE)など、そうそうたるメンバーが名を連ねます。最近では商用ドローン(無人航空機)の世界シェア70%をも占めると言われているDJI(大疆創新科技)も出てくるなど、世界でも通用する技術やアイデアを併せ持つ企業や人材が多く輩出されています。
 それでは、深センの消費現場はどうでしょう? 商業施設を例にすると “「万象城」から始まり「万象城」で終わる”といっても過言ではないほど「万象城(MIXC)」が圧倒的な存在感を示しています。華潤集団傘下で中国全土26都市に店舗を構える万象城。深セン万象城は02年に第1号店としてオープンしました。15年の売上は62億元で深セントップ。2位の「海岸城」の27億元、3位の「益田假日広場」の23億元を全く寄せ付けないほど圧倒的な業績を誇ります。全国でも北京SKP(旧・新光天地)、南京徳基広場に続いて第3位となっており、深センだけではなく中国を代表する商業施設といえるでしょう。
 所在地は改革開放により最も早くから都市開発が始まった深セン羅湖区。香港とのボーダーに隣接し、90年代には中国全土から多くの人々が夢と富を求めてやってきた場所です。敷地面積18.8万㎡の施設内には、ルイ・ヴィトンやグッチをはじめとする名だたる欧米ブランドがほとんど揃っています。
 高級ブランドのほかにユニクロやH&Mなどのファストファッションや各種カジュアルブランドも多く、飲食、映画館、アイススケートリンクなど昨今の「コト」消費にも対応。訪問した6月中旬には米アニメ映画「アイスエイジ」のイベントや米EVメーカー・テスラの展示なども催され、企画・イベントも充実しています。
 ハイエンドからミドル・ロー、さらには「コト」と多様化する地元消費者のニーズを幅広くカバーする深セン万象城。先行者利益を享受しながら、そこに安住することなく、常に変化と驚きを与え続けることで、深セン消費の「顔」になっています。この万象城の“牙城”を切り崩す新参者は現れるのでしょうか。(他の商圏については次号でご紹介します) 

文責:コンサルタント 大亀浩介

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新着コンテンツ一覧
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「「農夫山泉」、高級飲用水市場を”三本の矢”で攻略 (2)」
 ~パッケージに投資して高級感を演出
 多くのメーカーが膨大な広告費用を投入して芸能人などをイメージキャラクターとして採用し宣伝を展開するのに対し、農夫山泉は今回こだわったパッケージに大きな投資を行った。飲用水は他の飲料と異なり、成分で差別化するのが困難な製品だ。このため農夫山泉は消費者の主観に訴える外観に重点を置くことを決定、高級感溢れるパッケージを通して消費者に良いイメージを与える作戦を展開した......
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「「農夫山泉」、高級飲用水市場を”三本の矢”で攻略 (1)」
 ~高級ミネラルウォーターが飲用水業界の新トレンド
 中国の飲料業界において飲用水は最もニーズが高く、そのシェアを毎年伸ばしている。15年の飲用水の市場シェアは飲料市場全体の約50%を占め、販売量は8,400万トン、売上高は1,344億元だった。他の製品の売上が減少傾向を示す中、飲用水の販売は7.6%の増加となった。零細企業を除いたメーカーの数は500社に上り、怡宝、農夫山泉、康師傅、娃哈哈など主要メーカーがシェア全体の62%を占めている......
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「街角で出くわした面白発見&驚き」
 ~「女性専用」「女性向け」が今後の潮流に??
 北京から上海へ戻る北京首都空港。チェックインを終え、身分証明(パスポート)と手荷物チェックを受ける列に並ぼうとしたところ、警備員から「そこはダメ」との声が。「え?どうして?」と周囲を見渡したところ、その列は「女性旅客専用通道」の案内が.......
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「街角で出くわした面白発見&驚き」
 ~1個50元(約850円)の草団子「青団」とは???
 日本ではお彼岸に「おはぎ(ぼたもち)」を食べますが、上海では清明節にこの青団を食べるのが習わしだそうです。今年は新商品の鹹蛋黄肉松(塩卵黄と豚肉そぼろ)が人気沸騰。6個入り一箱48元で1人5箱までの限定販売にもかかわらず、3時間待ちの行列ができるほどの大盛況......
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「街角で出くわした面白発見&驚き」
 ~経済減速でも世界中から熱いラブコールが!!
 深刻化する大気汚染を背景にエコカーの普及を積極的に推し進める中国政府。高騰するナンバープレートの入札価格(上海では7万元(約120万円)超)を割安にして優先的に発給したり、購入者にキャッシュバックをするなどありとあらゆる手を尽くす政策に、普及への執念すら感じます......
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お知らせ
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1)会報誌「チャイナ・マーケット・インサイト」2016年6月号(vol.35)発行

 会報誌2016年6月号(vol.35)では、巻頭特集に家電やIT系メーカーが運営する「ブランド体験館」を取り上げました。現在の中国市場を描写する重要なキーワードの一つに「体験型マーケティング」があげられるでしょう。ネットショッピングの普及により大きな打撃を被る従来型の実店舗。その実店舗がネットショップ等の構築に努める一方で、商品の展示と販売を主体にした従来型の店舗から、「体験」をメインに捉えた新しい施設へと転換を図っています。「アップルストア」を典型例とするこの「体験型」店舗では、消費者が実際に商品を手に触れ、その機能や良さを「体験」することができます。また体験を通じて商品に対する理解が深まる他、ブランドの好感度アップも期待できるといった利点があります。家電量販チェーンの国美と蘇寧、スマートフォン(スマホ)の小米、エアコンの格力(GREE)、パナソニックの事例を紹介しながら、今こうして中国の新たな小売流通モデルの一つとして普及しつつある「体験館」の現状と実態を探りました。
 次に企業研究として、ネット動画サイトからテレビ、スマホ、自動車と業態を拡大し注目を集める「Letv(楽視)」をピックアップしました。今年4月14日に開催した「414ハードウェア無料デー」キャンペーンで、Letvはネット動画視聴会員と液晶テレビのセット販売を実施。つまり、入会料のみ支払えば、それとほぼ同額のハードウェア製品が無料で贈呈されるというもの。当日の総売上は23.6億元を突破(うち会員費のみで20.2億元)、テレビの販売台数は54.9万台、スマホも58.2万個となりました。また、Letvの液晶テレビ「超級電視」の4月の販売台数が計71万台で全体の19%を占め、売上トップに躍り出ました。中国のテレビ業界全体が不況にあえぐ中、3年に満たない短期間で目を見張る躍進を遂げ、家電業界全体を揺るがしたLetv。ハードではなくソフト販売をメインとし、ハードはあくまでもそのサブ的役割として「赤字」でもいいから“配る”という販売・囲い込み戦略は、既存のメーカーのビジネスモデルを根底から覆すものでしょう。そうした視点から、彼らの成功の秘訣や戦略について分析しました。
 中国統計データでは、ネット通販の普及により苦戦が続く外資系スーパーの動向をレポートしています。経済成長とともに急拡大してきた店舗網ですが、若者を中心にスーパー離れが深刻化する中、不採算店舗の閉鎖が相次いでいます。12年には外資系の大手スーパーチェーンが26店舗を、13年には31店、14年には上半期だけで118店を閉店しました。一方で、こうした3年の調整期間を経て、15年から外資系スーパーを中心に潜在的市場を求めた新規の開店が目立つようになってきました。その背景には、コンビニなどの小型店舗への転換やオンラインとオフラインを結び付けたO2O等の導入があげられます。15年の各外資系スーパーの出店・閉店動向やその経営状況から、中国における今後の潜在市場がどこにあるのかを読み解きました。
 中国コンビニ最前線レポートでは、世界ナンバーワンの密集度を誇る台湾のコンビニ事情を紹介しています。人口約2300万の台湾。コンビニ店舗数が15年に1万店を超え、一人当たりのコンビニ店舗数が日本を抜き世界一となりました。最大手はセブン―イレブン(統一超商)で、台湾全土で5032店舗(16年1月時点)を展開。市場シェアは約5割で、即席麺や飲料など地場系食品メーカー大手の「統一」グループが運営しています。2番手はファミリーマート(全家便利商店)で3000店弱。ハイ・ライフ(萊爾富便利商店)が約1280店、OKマート(OK便利商店)が約880店と続きます。15年の売上高が2892億台湾元に達し、今年は百貨店の売上に追いつく勢いで成長を続ける台湾のコンビニの状況をレポートしています。
 最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は山西省太原や上海で出くわした光景や出来事、3つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
 そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。

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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.35(2016年6月号)  もくじ
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【巻頭特集】
『近所の「体験館」が次の小売現場の新トレンド』
 “体験”をキーワードにネットからリアルへの回帰進む

【企業研究】中国ビジネス最前線
『テレビ業界の風雲児「Letv(楽視)」が大躍進』
 テレビ“ばらまき”でユーザーを囲む「生態」戦略を具現化

【中国統計データ】
『2015年の中国外資系スーパー総合評価』
 三線・四線級都市と新業態が成長トレンド

【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『世界ナンバーワンの密集度でも成長続く台湾コンビニの今』
 コンビニが百貨店の売上に迫る台湾

【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『山西省のソウルフード「刀削麺」にもロボット化の波が…』
『太原、EVとレンタサイクルで“エコ先進都市”へ脱皮か???』
『韓国人俳優の「ソン・ジュンギ」が中国の“時の人”に!!!』

【都市別調査】武漢 vs 長沙 編 〜その1
『華中2大経済都市 経済の武漢、消費の長沙』

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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2)日経MJ(流通新聞)で「中国&アジア商売見聞録」掲載(隔週金曜日)
  第82回「大型家電、実店舗で体験」(2016年7月15日付)

 日経MJ(流通新聞)でコラム「中国&アジア商売見聞録」を隔週金曜日に掲載。上海を中心に、中国やアジアの見聞きした情報を現場目線からお伝えしています。
 第82回は「大型家電、実店舗で体験」(2016年7月15日付)。日系家電メーカーからの依頼で、天津、杭州、武漢、成都で消費者インタビューを行った。ネット購入が大半だろうとの予想に反し、テレビや冷蔵庫などの大型家電は、実店舗に足を運んで販売スタッフの説明やブランド比較を重視するという意見が圧倒的多数だった。また、量販店ではなく各ブランドが運営する「体験店」の方がいいとの声もあった。「販売」ではなく「体験」を冠した店舗が最近急増中の中国家電流通業。その背景と狙いはいかに…。実際に台湾系ASUSで体験した「体験店」でのレポートともにお伝えする。
 次回の掲載は7月29日を予定しています。

※日経テレコンにて、バックナンバーをご覧いただけます。
(http://t21.nikkei.co.jp/)
  お問い合わせ先:日経中国(香港)社 e@nikkei.com.hk

※ダイジェスト版バックナンバーはこちら >>
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3)Nikkei Asian Reviewで「中国&アジア商売見聞録」英語翻訳版掲載

 2013年5月から日経MJ紙で連載中のコラム「中国&アジア商売見聞録」の英訳が英語誌「Nikkei Asian Review(http://asia.nikkei.com/)」に掲載されております。
詳しくは下記リンクから。

「Hands-on appeal helps China's electronics shops woo shoppers(大型家電、実店舗で体験)」
http://asia.nikkei.com/Business/Trends/Hands-on-appeal-helps-China-s-electronics-shops-woo-shoppers

※バックナンバーはこちら >>
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