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【中国消費洞察メルマガ 第408号】~医療や介護の「サービス」業が本格始動か??~

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2020年2月26日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第408号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 新型肺炎の影響で、ニーズが一気に高まったのがオンラインでの授業や「上班(出勤)」でしょう。上海では、2月17日から一般企業の操業が再開され、徐々にではありますが“日常”に戻りつつあります。

 しかし、オフィスビルから午後4時までに退社を強制、空調も感染防止のために使用中止。出勤も週2~3日にするなど、フレキシブルな対応が強いられています。

 早速社内でテレワークを導入した友人の会社。毎朝9時半にスマホの前で会議を開くのですが、当初、画面に表示されていたのは顔の部分のみ。同僚からも普段着のままで恥ずかしいから身体は撮したくないと。

 しかし、自らも自宅だし誰からも見られていないしで、どこか気持ち的にだらけてしまうと反省。マネージャーである彼女は、やはり仕事を「オン」状態にするためにも、グループ全員に出勤と同じ服に着替えさせ、女性にはメイクも必須としたそうです。毎朝同僚の元気そうな姿を確認するとともに、テレワークでもいかに「普段通り」にするのが大事か気付かされたとのことです。

 今週のコラムは会報誌1&2月合併号で取り上げた中国「養老」産業についてです。では、中国消費洞察メルマガ第408号をお送りいたします。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第408回)
   ◆高齢化社会待ったなしの中国!!
    ~医療や介護の「サービス」業が本格始動か??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年1&2月合併号(vol.71)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第408回)

◆高齢化社会待ったなしの中国!!
 ~医療や介護の「サービス」業が本格始動か??~

 会報誌1&2月合併号の巻頭特集で、中国の「養老」産業を取り上げました。世界保健機関(WHO)が定める高齢者(65歳以上)が全人口に占める割合で、世界一が日本で28.4%(2019年)。人口は3,588万人にも上ります。

 同じく、中国の高齢者の割合は11.5%で、国別の世界トップ10からはランク外となっていますが、人口はすでに1.6億人超。1979年から始まる一人っ子政策の影響もあり、2050年にはこの割合が30%に達するとも予測されています。

 高齢化社会が待ったなしの中国ですが、医療や介護など具体的な問題は、日本ほど騒がれていないような気がします。これもおそらく中国人の伝統的な考え方である「養児防老(子供を育て、老後は子供に頼る)」が関係しているのかもしれません。

 しかし、こうした親の老後は子供が面倒を見るのが当たり前という価値観が、少しずつ変化しつつあるのも事実です。それは中国でよく議論される「世代論」から説明できます。

 中国では「80後(1980~89年生まれ)」など10年ごとに世代を区切り、それぞれの経済や社会環境などから特徴づけることがよくあります。すでに高齢者となった「50後」以前の世代は、その子供である「70後」世代とともに、上記の伝統的な考え方がまだ根強く残っているため、日本のような切迫感ある問題意識となっていないのでしょう。

 一方、「60後」世代、そしてその子供である「80後」や「90後」世代となると、様子が変わってきます。中国で「421(祖父母4人、夫婦2人、子1人)」と称される特異な家族構成により、働き盛りの夫婦にとって、両親と子供の世話がダブルパンチで負担となります。

 親の面倒を見る余裕のない子世代が増える一方で、改革開放による中国経済の急成長を謳歌したのが「60後」世代。経済的にも恵まれ、子供に負担を押し付けずに、老後の生活は自らが準備すると考える人が増えています。医療や介護など、「サービス」として対価を払うという意識改革が、今まさに始まろうとしています。

 今年は2020年なので、ちょうど「60後」世代が60歳を迎える年。在宅ケアや介護付きマンションなど、日本でいう高齢者向けの産業振興がいよいよ本格化するタイミングかもしれないと思いながら、中国の「養老」産業について調査・分析しました。

文責:コンサルタント 大亀浩介

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◆2019年中国消費トレンド番付 (11)
 ~【前頭】室内スキー vsスーパーモンキー スポーツ界の新しいトレンド (2)

 中国人の健康意識の高まりに伴い、身体を鍛える人が増えている。フィットネスはトレンド化し、社交ニーズを満たす絶好の場の1つにもなっている。微信のモーメンツ(朋友圈)には、鍛えた自身の身体を写真で誇示する人も多い。フィットネス人口の増加に伴い、スポーツジム産業も勢いづいている......

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◆2019年中国消費トレンド番付 (10)
 ~【前頭】室内スキー vsスーパーモンキー スポーツ界の新しいトレンド (1)

 2022年の北京冬期オリンピック開催を控え、中国人のウィンタースポーツ熱が高まっている。「2018中国スキー産業白書」によると、中国国内のスキー場の数は2000年にわずか50ヶ所、スキー人口は30万人に過ぎなかった。これが2018年には、スキー場742ヶ所、スキー人口も2,113万人にまで増えているという......

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◆2019年中国消費トレンド番付 (9)
 ~【小結】ライブコマース vsコストコ上海店 白熱するリアル vs ネット対決 (2)

 アメリカ最大手の会員制ウェアハウスチェーン(倉庫式量販店)コストコが、2019年8月27日に、上海に中国1号店をオープンした。オープン当日には、営業時間前から入口に長い行列ができ、シャッターが完全に上がりきる前に待ちきれない客が店内になだれ込む騒ぎとなった......

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◆2019年中国消費トレンド番付 (8)
 ~【小結】ライブコマース vsコストコ上海店 白熱するリアル vs ネット対決 (1)

 中国のEC(電子商取引)市場は、長年の急成長期を経て、現在は安定市場へと移行しつつある。そうした中、大きな盛り上がりを見せているのが「ライブコマース」だ。テレビショッピングのような実況中継(直播)によるライブコマースは、EC市場に再び勢いをもたらすのか......

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新着統計データ一覧
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◆2018年 コーヒーの主要製品の市場シェア

 2018年、中国で販売されたコーヒー製品のうち、最も人気が高かったのはインスタントコーヒー類だった......

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◆中国コーヒー業界の市場規模(2013-2018年)

 中国の消費昇級(アップグレード)に伴い、コーヒーの消費も急増している......

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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年1&2月合併号(vol.71)発行

 会報誌2020年1&2月合併号(vol.71)では、巻頭特集で中国の「養老」産業の現状と今後の動向について洞察しました。

 中国国家統計局は、2018年に中国国内の60歳以上の人口は2.5億人で全体の17.9%を、また65歳以上の人口は1.6億人で全体の11.9%を占めたと発表しました。

 また国連のWHO(世界保健機関)は、2050年に中国の人口の35%が65歳超となり、世界で最も高齢化が深刻な国の1つになると予測しています。

 ちなみに60歳以上の戸籍人口のランキング(2017年末)を省別に見ると、トップは北京市で老齢化率は24.5%。天津市(22.43%)と遼寧省(22.65%)がこれに続き、全体で8つの省及び直轄市が高齢化率20%以上となっています。

 こうした高齢化の深刻化に伴い、中国で高齢者向けの医療・介護から関連施設、製品、サービス、人材育成など業界全般を広義に称する「養老」産業が急成長しています。中国調査会社の前瞻産業研究院によると、2018年の中国の養老産業の市場規模は6.6兆元(約105兆円)、24年には10兆元(約160兆円)に達すると見込まれています。

 (※日本の高齢者向け市場規模は、みずほコーポレート銀行の調査によると、2007年の62.9兆円から、2025年には101.3兆円にまで伸びると予測されています。)

 中国民政部の統計によると、2019年6月末時点で、中国国内の各種養老専門の施設の数は約3万ヶ所。「社区」(※中国独自の行政単位をベースとした地域コミュニティ)に付設している養老サービス施設は14.34万ヶ所に達しているもよう。

 一方、ベッド数は合計735.3万床で、高齢者100人あたりで換算すると3床となりますが、これは国際基準である100人あたり5床を大きく下回っている状況です。高齢化が急速に進むなか、養老施設の新規設立やベッド数が大きく増加する潜在性を秘めているといえるでしょう。

 こうした状況を背景に、中国では官民挙げての「養老」産業振興が活発化しています。そこで今号では、中国政府の奨励策から中国人の介護に対する意識の変化、在宅ケアや遠隔「見守り」市場の現状、養老施設の収益モデルについて調査。また高齢者向け産業の構造や主要企業、政府主導の「社区」型養老のほか、同市場への参入に積極的な不動産大手や保険会社の動向も掘り下げています。

 さらには、巨大な潜在性を秘めた中国高齢者向け市場を前に、虎視眈々と事業展開を進める外資系、特にアメリカ、フランス、日本、韓国系各社の取り組みについても詳しく分析しています。

 次のテーマは、2020年の中国消費トレンド予測についてです。前号で発表した2019年の「中国消費トレンド番付」を参考にしながら、特に日本企業が中国事業の中長期計画を練る上で“知っておくべき”という視点から15個のトレンドをピックアップしています。

 中国国家統計局は、2019年1月から11月の社会消費品小売総額(小売全体)が前年比8%増の37兆2,872億元に達した。また同年第1~第3四半期に、消費が経済成長に貢献した割合は60.5%に達したと公表。中国消費は依然高いレベルで成長を持続している傾向が明らかとなりました。

 また米コンサルティング大手のマッキンゼーも、中国の消費者信心(自信)指数(CCI)が10年来で最高値を更新。19年の年初から上昇傾向が続いていると発表しています。

 お馴染みの毎年11月11日の「双11(独身の日)」ネットセールの取引高も19年に新記録を更新。電子商取引(EC)プラットフォーム全体の取引総額も前年比31%増の4,100億元に達したこともご存知かと思います。

 2018年の中国とアメリカの消費規模の差は既に2,800億米ドルにまで縮小。これは中国の消費が、アメリカの95.36%相当にまで達していることを意味する統計もあります。保守的に見積もっても、2020年にはアメリカを追い抜き、世界一の消費市場になると見込まれています。

 このように力強く成長を続ける中国消費市場で、より良いモノを求める「消費昇級(アップグレード)」がここ数年大きなトレンドとなっていることは、この会報誌でも繰り返し紹介しています。

 注目すべきは、四線・五線級と称される地方都市の消費が特に成長著しい点と、「95後(1995年〜99年生まれ)」及び「00後(2000年以降生まれ)」世代が消費の主力となりつつあること。

 また単身者とシルバー層(高齢者)が消費のブルーオーシャンとして注目を集め、テレビショッピングのスマートフォン(スマホ)版であるライブコマースなどの新たな消費モデルも成長している点は見逃せません。

 2020年の中国消費市場にはどんな新しいトレンドが生まれるのか?中国の消費者はどのように変化するのか?中国事業で消費動向を「マーケティング」することがますます重要になる中、今号では中長期計画策定に不可欠の消費トレンドについて、19年の消費データを元に分析と予測をしています。

 (※新型肺炎が中国消費に与える影響の考察については、このコンテンツには含まれていません。)

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年1&2月合併号(vol.71)  もくじ
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【巻頭特集】中国高齢者介護・養老市場
高齢化待ったなし!!官民挙げて環境整備
中国高齢者向け「養老」産業を徹底分析
高齢化が急ピッチで進む中国で、高齢者向けの「養老」市場が急成長。巨大な市場を前に外資系含む各企業の取り組みは???

【トレンドウォッチ】2020年中国消費トレンド分析
「消費分級」で消費の“メリハリ”が鮮明に
中長期計画に知っておくべき中国消費トレンド15選
力強い成長を持続する中国消費だが、その中身は多様化するニーズにより複雑さを増している。中国事業の中長期戦略を練る上で、知っておくべき消費トレンドを15個厳選!!!

【マーケティングレポート】
ナマケモノたちの家④
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西部開拓は鉄道から①
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