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2020年3月4日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第409号】
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こんにちは。キャストの大亀です。
ついに日本でも新型コロナウイルスの影響が広がり始めました。学校の休校や外出の自粛、テレワークなどこれまでの生活をガラッと変える必要に迫られ、戸惑いもあるとは思いますが、まずは身の安全と健康第一で乗り越えていきましょう。
春節(旧正月)頃から始まる外出制限がもう1ヶ月以上も続く中国。最近上海では徐々に制限が緩和されつつあるとは言え、気持ち的に“繰り出す”までとはいかないのが現状。そうした中、中国の人たちが今最も「食べたい」ものは何でしょう?
それは火鍋です。寒い季節だからでもありますが、やはりあの四川風の「麻辣」味を思い切り頬張りたいと多くの人がウズウズしています。ただ火鍋は皆で同じ鍋をつつきますし、おしゃべりなどで盛り上がり、飛沫感染の一番の温床とも言えます。
実際に香港で火鍋を共にした客が集団感染しました。上海では徐々に営業再開のお店も出てきていますが、まだ出前がメインでしょう。出前アプリでは、火鍋スープや具材だけでなく、鍋や燃料を貸し出してくれるお店も出てきています。中国人の火鍋への熱い想いが、ひしひしと伝わってきます。
今週のコラムは中国大人気のティードリンクチェーン店「喜茶(HEYTEA)」についてです。では、中国消費洞察メルマガ第409号をお送りいたします。
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【目次】
1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第409回)
◆大人気の「喜茶」、スマホからの注文が8割強!!
~「無接触」ピックアップ棚で新型肺炎にも対応!!~
2. 新着コンテンツ一覧
3. 新着統計データ一覧
4. お知らせ
会報誌「中国消費洞察」2020年1&2月合併号(vol.71)発行
(詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical
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コラム
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「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第409回)
◆大人気の「喜茶」、スマホからの注文が8割強!!
~「無接触」ピックアップ棚で新型肺炎にも対応!!~
日本ではタピオカブームですが、中国での一番人気はチーズフルーツティーでしょう。その人気の火付け役になったのが「喜茶(HEYTEA)」です。
2012年に広東省・江門市で起業。16年3月には上海・人民広場のラッフルズモールでオープンすると、4~5時間待ちの大行列ができ、話題となりました。ネットで人気となる“網紅(ワンホン)”店という呼び方も、喜茶からスタートしたと言えます。
店舗数は、2019年に227店を新規オープンし、中国43都市で390店(12月末時点)になりました。中国で「一線級」や「準一線級」と呼ばれる主要都市をほぼすべてカバー、シンガポールにも海外第1号店をオープンしました。
喜茶の店舗網拡大で注目すべきなのが「GO」店。つまりピックアップ(テイクアウト)の「to go」専門店で、19年の新規オープンは63店にも上ります。18年6月末に微信(ウィーチャット)上で動くミニプログラム(小程序)をリリース。あらかじめ注文しておいて、ドリンクの準備ができたら取りに行くことで「行列回避」が可能となりました。
GO店の開店ラッシュも功を奏し、このミニプログラムユーザーが19年12月末時点で2150万人にまで急増。もっと驚くべきは、なんとこのミニプログラム経由のオンライン注文が全体の82.31%も占めているとのこと。もちろん、スマホ決済とセットになっているため、店員はひたすらドリンクを準備するのみという効率の良さとなっています。
ちなみに、19年の売上ナンバーワンは北京の朝陽大悦城店で、113万7690杯(1日平均3117杯)。1日の売上トップは広州の恵福東熱麦店で、10月3日に4879杯だったそうです。
人気メニューはチーズトップの「芝芝苺苺(イチゴ)」、「芝芝桃桃(モモ)」、「芝芝芒芒(マンゴー)」や、果肉入りの「多肉葡萄」、「多肉苺苺」など。
飲み方はストローでティーを飲み、キャップの蓋を開けて上部に被さったチーズクリームをすすります。ほんのりとした甘みのチーズとフルーツティーとのマッチングが若い女性受けしているのがよく分かる味わいです。
新型肺炎対策として、「無接触」ピックアップサービスをスタート。全国150超の店舗でピックアップ専用棚を設置し、アプリ経由のオーダーからドリンクの受け取りまで店員による無接触接客をアピールしています。
文責:コンサルタント 大亀浩介
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新着コンテンツ一覧
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◆2019年中国消費トレンド番付 (15)
~【前頭】ごみ分別 vs 網紅食品 強制されながらもエコ意識高まる (2)
SNS(ソーシャルメディア)が普及し、生まれたときからネットと接してきたデジタルネイティブの若い「90後(1990年代生まれ)」世代が消費の主力となるのに伴い、多くの網紅(ワンホン ※ネットで人気の)商品が生まれている。特に食品業界では、多くの新規ブランドが小紅書(RED)や微信の公式アカウント(公衆号)、ショート動画の抖音などで広告宣伝を展開......
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◆2019年中国消費トレンド番付 (14)
~【前頭】ごみ分別 vs 網紅食品 強制されながらもエコ意識高まる (1)
今年の7月1日に、中国で最も厳格とされるごみの分別に関する「上海市生活ごみ管理条例」が施行された。ごみは「乾(一般)ごみ」、「湿(生)ごみ」、「可回収物(リサイクル)」、「有害ごみ」の4分類に分別するよう義務付けされ、分別不履行の個人や企業には罰則が課せられた......
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◆2019年中国消費トレンド番付 (13)
~【前頭】社区拼団 vs 地方市場 拼多多モデルで地方・農村市場を開拓 (2)
上海や北京など一線級都市や、省都など二線級都市のEC(電子商取引)市場が飽和状態に向かう一方で、中国で「下沈市場」と称される地方の中小都市や農村市場が新たな顧客を獲得するための重要な市場となりつつある。実際にこうした地域の消費の伸びには驚くべきものがある......
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◆2019年中国消費トレンド番付 (12)
~【前頭】社区拼団 vs 地方市場 拼多多モデルで地方・農村市場を開拓 (1)
社区拼団(グループ購入コミュニティ)は2018年末に爆発的人気となった消費モデルだ。いわゆるコミュニティを単位としたグループ購入で、マンションなどの居住エリアや近隣住民が共同購入により良質な商品を低価格で手に入れる手法のこと......
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新着統計データ一覧
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◆2018年 コーヒーの主要製品の市場シェア
2018年、中国で販売されたコーヒー製品のうち、最も人気が高かったのはインスタントコーヒー類だった......
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◆中国コーヒー業界の市場規模(2013-2018年)
中国の消費昇級(アップグレード)に伴い、コーヒーの消費も急増している......
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統計データ一覧はこちら >>
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お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年1&2月合併号(vol.71)発行
会報誌2020年1&2月合併号(vol.71)では、巻頭特集で中国の「養老」産業の現状と今後の動向について洞察しました。
中国国家統計局は、2018年に中国国内の60歳以上の人口は2.5億人で全体の17.9%を、また65歳以上の人口は1.6億人で全体の11.9%を占めたと発表しました。
また国連のWHO(世界保健機関)は、2050年に中国の人口の35%が65歳超となり、世界で最も高齢化が深刻な国の1つになると予測しています。
ちなみに60歳以上の戸籍人口のランキング(2017年末)を省別に見ると、トップは北京市で老齢化率は24.5%。天津市(22.43%)と遼寧省(22.65%)がこれに続き、全体で8つの省及び直轄市が高齢化率20%以上となっています。
こうした高齢化の深刻化に伴い、中国で高齢者向けの医療・介護から関連施設、製品、サービス、人材育成など業界全般を広義に称する「養老」産業が急成長しています。中国調査会社の前瞻産業研究院によると、2018年の中国の養老産業の市場規模は6.6兆元(約105兆円)、24年には10兆元(約160兆円)に達すると見込まれています。
(※日本の高齢者向け市場規模は、みずほコーポレート銀行の調査によると、2007年の62.9兆円から、2025年には101.3兆円にまで伸びると予測されています。)
中国民政部の統計によると、2019年6月末時点で、中国国内の各種養老専門の施設の数は約3万ヶ所。「社区」(※中国独自の行政単位をベースとした地域コミュニティ)に付設している養老サービス施設は14.34万ヶ所に達しているもよう。
一方、ベッド数は合計735.3万床で、高齢者100人あたりで換算すると3床となりますが、これは国際基準である100人あたり5床を大きく下回っている状況です。高齢化が急速に進むなか、養老施設の新規設立やベッド数が大きく増加する潜在性を秘めているといえるでしょう。
こうした状況を背景に、中国では官民挙げての「養老」産業振興が活発化しています。そこで今号では、中国政府の奨励策から中国人の介護に対する意識の変化、在宅ケアや遠隔「見守り」市場の現状、養老施設の収益モデルについて調査。また高齢者向け産業の構造や主要企業、政府主導の「社区」型養老のほか、同市場への参入に積極的な不動産大手や保険会社の動向も掘り下げています。
さらには、巨大な潜在性を秘めた中国高齢者向け市場を前に、虎視眈々と事業展開を進める外資系、特にアメリカ、フランス、日本、韓国系各社の取り組みについても詳しく分析しています。
次のテーマは、2020年の中国消費トレンド予測についてです。前号で発表した2019年の「中国消費トレンド番付」を参考にしながら、特に日本企業が中国事業の中長期計画を練る上で“知っておくべき”という視点から15個のトレンドをピックアップしています。
中国国家統計局は、2019年1月から11月の社会消費品小売総額(小売全体)が前年比8%増の37兆2,872億元に達した。また同年第1~第3四半期に、消費が経済成長に貢献した割合は60.5%に達したと公表。中国消費は依然高いレベルで成長を持続している傾向が明らかとなりました。
また米コンサルティング大手のマッキンゼーも、中国の消費者信心(自信)指数(CCI)が10年来で最高値を更新。19年の年初から上昇傾向が続いていると発表しています。
お馴染みの毎年11月11日の「双11(独身の日)」ネットセールの取引高も19年に新記録を更新。電子商取引(EC)プラットフォーム全体の取引総額も前年比31%増の4,100億元に達したこともご存知かと思います。
2018年の中国とアメリカの消費規模の差は既に2,800億米ドルにまで縮小。これは中国の消費が、アメリカの95.36%相当にまで達していることを意味する統計もあります。保守的に見積もっても、2020年にはアメリカを追い抜き、世界一の消費市場になると見込まれています。
このように力強く成長を続ける中国消費市場で、より良いモノを求める「消費昇級(アップグレード)」がここ数年大きなトレンドとなっていることは、この会報誌でも繰り返し紹介しています。
注目すべきは、四線・五線級と称される地方都市の消費が特に成長著しい点と、「95後(1995年〜99年生まれ)」及び「00後(2000年以降生まれ)」世代が消費の主力となりつつあること。
また単身者とシルバー層(高齢者)が消費のブルーオーシャンとして注目を集め、テレビショッピングのスマートフォン(スマホ)版であるライブコマースなどの新たな消費モデルも成長している点は見逃せません。
2020年の中国消費市場にはどんな新しいトレンドが生まれるのか?中国の消費者はどのように変化するのか?中国事業で消費動向を「マーケティング」することがますます重要になる中、今号では中長期計画策定に不可欠の消費トレンドについて、19年の消費データを元に分析と予測をしています。
(※新型肺炎が中国消費に与える影響の考察については、このコンテンツには含まれていません。)
そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。
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会報誌『中国消費洞察』
2020年1&2月合併号(vol.71) もくじ
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【巻頭特集】中国高齢者介護・養老市場
高齢化待ったなし!!官民挙げて環境整備
中国高齢者向け「養老」産業を徹底分析
高齢化が急ピッチで進む中国で、高齢者向けの「養老」市場が急成長。巨大な市場を前に外資系含む各企業の取り組みは???
【トレンドウォッチ】2020年中国消費トレンド分析
「消費分級」で消費の“メリハリ”が鮮明に
中長期計画に知っておくべき中国消費トレンド15選
力強い成長を持続する中国消費だが、その中身は多様化するニーズにより複雑さを増している。中国事業の中長期戦略を練る上で、知っておくべき消費トレンドを15個厳選!!!
【マーケティングレポート】
ナマケモノたちの家④
語弊を恐れず言えば「母ちゃん」代用品
「ナマケモノ経済」が隆盛する背景には、ペットブームと、スマートスピーカーの語り掛け機能があった…
西部開拓は鉄道から①
ビッグデータの貴陽、物流・貿易のウルムチ
中国で最貧の地とされてきた貴州と、ミステリアスな辺境の街とされたウルムチ。両地の発展に共通するパワーとは…
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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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