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【中国消費洞察メルマガ 第416号】~コロナ禍でタクシーもデリバリーに??~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
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2020年4月22日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第416号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 米アマゾンが2018年1月にシアトルにオープンした無人コンビニ「Amazon GO」。店内に設置されたカメラとセンサーが、客の動きを察知して購入商品を認知。そのままゲートから出れば、スマホ決済で自動的に精算されるという仕組みです。

 その後、中国でもアリババを筆頭に、スタートアップ含む多くの企業が同分野に参入。2016年ごろには、各地で“雨後の筍”のごとく開店ラッシュとなりました。当初は目新しい斬新さに興味津々で訪れた中国の消費者でしたが、その後2年程度でブームも終息。業界内ではもう「無人店舗は終わった」と結論付けられているようでした。

 こうした中、新型コロナが勃発し、改めて無人店舗が脚光を浴びることになりました。場所は、武漢に建設された新型肺炎患者専用の仮説病院「火神山医院」。すぐそばに、武漢を本拠とする中百倉儲超市(スーパー)とアリババ傘下の宅配代行アプリ「淘鮮達」が共同で24時間営業の無人スーパーを設置しました。

 以前は「ヒト」のコスト削減。現在は「ヒト」との接触を避けるため。目的は違えど、もう日の目を見ることもないだろうと思っていた無人店舗が・・・。今回を機に、改めて見直されるかもしれません。


 今週のコラムは新型コロナ禍で示唆された中国ラストワンマイル問題解決の手段についてです。では、中国消費洞察メルマガ第416号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第416回)
   ◆中国ラストワンマイル問題解決の転機なるか!!
    ~コロナ禍でタクシーもデリバリーに??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年3月号(vol.72)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Periodical

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第416回)
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◆中国ラストワンマイル問題解決の転機なるか!!
 ~コロナ禍でタクシーもデリバリーに??~

 新型コロナウイルスが変えた中国消費。今号も生鮮EC(ネットスーパー)についてですが、特にその「ラストワンマイル」(※中国では「ラストワンキロメートル(最後一公里)」)にフォーカスします。

 新型コロナ禍の前から、中国のネットスーパーが世界で最も盛んで発達していたのは間違いないでしょう。アリババ傘下の「盒馬鮮生」が2017年ごろに鮮烈なデビューをして以来、「注文から30分内に宅配」という買い物スタイルが、またたく間に定着しました。

 その後、店舗すら構えず、「前置倉庫」と称される小規模な倉庫兼配送センターをベースとした「叮咚買菜(ディンドン)」。地域密着型のミニスーパー兼コンビニ店を前置倉庫としても活用する「蘇寧小店」や「永輝生活」。さらに既存店の宅配業務を外注する「京東到家」や出前の「餓了么」、「美団外売」などが入り乱れ、もはやデリバリーなしのスーパー業などありえないくらいです。

 こうしたネットスーパーは、自宅のドアまで送り届けてくれるのが当たり前でしたが、今回の新型コロナがこうした「ラストワンマイル」に一石を投じそうです。

 特に春節(旧正月)期間のスタッフ不足をもろに直撃したタイミングとともに、マンション(小区)ごとに出入りを厳格に規制する「封閉式」管理が徹底され、そもそもそれまでの宅配モデルが維持できなくなりました。

【第406回】 14日間の「自主隔離(自宅待機)」が厳格に!!
中国の外出制限「封閉式管理」とは??
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=3076

 そこで叮咚は、注文1件ごとの配送を、マンションごとに「ブロック化」する集中配送に切り替えただけでなく、新たにクルマでの配送も導入。従前のバイク便では1回に最高20件までだったのが、一度に80~100件の配達が可能になったようです。

 一方、盒馬がとった施策は前号で紹介した「スタッフシェア」。その提携先は、なんとタクシーやライドシェア、酒類販売チェーン店のドライバーです。

 2月8日から、上海「大衆」タクシーのドライバーが盒馬の配送をサポート。上海市内の道路を熟知しているだけでなく、バイクと比べて1回で2~3倍の量の注文が処理できるのも大きなメリットになっています。

 ライドシェア「財新聯合」も経験豊富なドライバーを盒馬に派遣。酒類販売の「1919」も数百名を派遣し、北京、広州、上海、成都、重慶、杭州、西安、昆明など20都市ですでに稼働中です。

 ネットスーパーの市場拡大とともに危惧されていたデリバリーの問題。今回の新型コロナで、まさかタクシードライバーまで活用するようになるとは…。また消費者サイドからも今回を機に「無接触」での受取が強要されたのですが、これもまた中国の「ラストワンマイル」問題の解決に寄与しそうです。(※「無接触」については次号でお伝えします。)

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

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◆【緊急企画】新型コロナ特集~新型コロナでガラッと変わる中国消費 (7)
 ~ロッカーが無接触の救世主に 商品ピックから宅配にも活用

 応急型の専用受取サービスとは対照的に、8年前から独自のスマートロッカーによる配送サービスを提供しているのが 、自社コールドチェーン物流システムを持つ「食行生鮮」だ。すでに上海、蘇州、無錫の3都市に3,600ヶ所以上のスマートロッカーを設置済みで、常温、冷藏、冷凍での配送を行っている......

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◆【緊急企画】新型コロナ特集~新型コロナでガラッと変わる中国消費 (6)
 ~ヒトを介さない「無接触」接客が普及

 新型コロナウイルスの蔓延で、さらなる感染拡大を防ぐために、商品をスタッフが直接手渡さない「無接触」型の接客及び宅配サービスが一気に普及した。ネット出前大手の美団外売は、1月26日から武漢での「無接触配送」サービスを開始。 注文時にアプリの「備考欄」や電話などで、配達スタッフに配達場所を指定できるようにした......

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◆【緊急企画】新型コロナ特集~新型コロナでガラッと変わる中国消費 (5)
 ~生鮮EC(ネットスーパー)が大活躍 開店と同時に注文が殺到

 新型コロナウイルス感染が拡大する中、外出しないことは可能でも、食事をしないわけにいかない。生鮮食品の配達サービスは、隔離期間中の人々の爆発的人気を集めた。盒馬鮮生、毎日優鮮、京東到家、美団買菜などの生鮮EC(ネットスーパー)各社はいずれも大きく業績を伸ばした。受注件数で見ると、盒馬は2019年同期比で220%増、毎日優鮮は300%増、京東到家は374%増の伸びを記録......

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◆【緊急企画】新型コロナ特集~新型コロナでガラッと変わる中国消費 (4)
 ~EC各社も普及を積極支援 農産物もライブで産地直売

 淘宝(タオバオ)、京東(JDドットコム)、蘇寧(スニン)などECサイト各社のほか、抖音(ドウイン)や快手など動画投稿アプリもライブコマースを積極展開し、ブランド各社を手厚くサポートした。アリババは中国国内全てのオフライン店舗に対し、淘宝直播を無料で開放した......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆中国の宅配便業界の市場規模(2010~2020年)

 中国の宅配便業務量は、2014年から連続5年間世界1位となっている。2019年時点の中国の宅配便サービス企業の業務量は累計635.2億件......

(詳細はこちら)
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◆中国の外食産業市場規模(2019年)

 2019年、中国の外食産業の総収入は4兆6,721億元で、前年比9.4%増加......

(詳細はこちら)
http://www.cast-marketing.com/_file/MarketingReport/PDF_File_3238.pdf

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=NewAll&Class2=29

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年3月号(vol.72)発行

 会報誌2020年3月号(vol.72)では、巻頭特集で「網紅(ワンホン)」を取り上げました。ここ数年、中国の消費シーンにおいて、ネットで人気に火が付いたヒトやモノ、レストランなどを称する「網紅」(※中国語で「網」はネット、「紅」は人気があるの意)の存在感が増しています。

 今から10年前頃の中国で、メーカーや小売流通業にとって最大の関心事と言えば「販売チャネル(販路)」でした。販売チャネルを確保できさえすれば、売上もある程度保証されていたといっても過言ではありません。

 広告メディアはテレビ広告、屋外広告、ポータルサイトや百度(バイドゥ)のキーワード広告などが主体で、予算を投入すれば一定の効果が期待できました。しかし、現在はそうした常識がもはや通用しない…。広告を出しただけで売上は期待できず、人々の話題にのぼる「網紅(ワンホン)」になることが何より重要となっています。

 網紅とは、KOLなどインフルエンサーだけでなく、商品や店舗も含まれます。「網紅」という枕詞がつくだけで、人々から大きな注目を集め、行列や入荷待ちも日常茶飯事となっています。

 チャットアプリの微信(ウィーチャット)の朋友圏(モーメンツ)には、網紅グッズや網紅店の投稿を頻繁に目にします。日本ではTikTok(ティックトック)で知られる「抖音(ドウイン)」や「快手」などの動画投稿アプリでも数多く登場します。スマートフォン(スマホ)上で短期間かつ集中的に関連の情報や動画が拡散される商品やブランドが「網紅」と定義できるでしょう。

 その他にも、ソーシャルコマースの「小紅書(RED)」やライブコマースの「淘宝直播」(※「直播」は実況中継の意)などの新しいSNS(ソーシャルメディア)ツールが続々と登場。その膨大なトラフィックと、ショッピング機能を兼ね備えた利便性の高さにより、多くの網紅ブランドが生み出されています。

 いまだに行列が途切れない茶飲料チェーン「喜茶(HEYTEA)」や、芸能人にも人気のココアパウダーたっぷりのパン「臟臟包(ザンザンバオ)」、若者向けに“イメチェン”に成功した中国白酒「江小白」といった網紅の“老舗”から、コスメブランドの「パーフェクトダイアリー(完美日記)」や「HFP(ホームフェイシャルプロ)」、歯磨き粉「NYSCPS(参半)」、コーヒー「Saturnbird Coffee(三頓半)」、アイスクリームの「鐘薛高」や「中街」、「奥雪双黄蛋」など続々と新興ブランドが誕生しています。

 もはや「網紅化なくして中国での成功なし」ともいえる状況の中、どうしたら数多くの商品の中から、突出した網紅商品になることができるのか?網紅となった後、注目を集め続けるために何ができるのか?今回の特集ではケーススタディを交えながら検証しています。

 次に、いま皆さんの関心が最も高い新型コロナウイルス(COVID-19)についてです。1月23日の湖北省・武漢閉鎖により明るみとなった新型コロナの感染拡大に伴い、中国人の生活と消費は大きな影響を被りました。

 春節(旧正月)と言えば本来、旅行や買物、食事に各種娯楽など、消費が大きな盛り上がりを見せるシーズンです。それが今年は、新型コロナの集団感染を防止するため、ほとんどの人が外出を控え、商業施設の多くも休業や営業時間の短縮に追い込まれました。レストランを始めとする実店舗の営業もほぼ全面的に停止されました。

 新型コロナの流行が本格化すると、各地の都市や省が封鎖措置を開始。マンションでも隔離式管理をするところが増え、交通輸送や物流も大きく停滞。春節が過ぎても企業は活動再開延期を余儀なくされ、多くの業界に多大なマイナスの影響を与えました。

 この危機的な状況の下、各業界では生存を賭けた様々な応急措置が採られました。オンライン販売や非対面式のサービスのみならず、全く新しい運営モデルを投入する企業も登場。

 多くの消費者が長期間、家に籠らなければならなくなったことにより、色んな消費・生活シーンで新たな商機も生まれました。ライブコマースやオンライン教育、オンラインスポーツ・娯楽、そしてテレワークなどはその代表例といえるでしょう。

 新型コロナの影響下で、消費者と関係の深い企業がいかに今回の危機を乗り越えたか?そしてこの機に乗じてどのような商機が生まれたのか?さらには中国における今後の消費にどのような影響を与えうるのかについて検証しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年3月号(vol.72)  もくじ
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【巻頭特集】「網紅(ワンホン)」研究
中国マーケ成功の鍵は「網紅化」
網紅の仕組みから生み出し方まで徹底分析
中国での成功はいかに「網紅」になるかにかかっている今、そのハウツーについて、ケーススタディを交えながら秘訣を探る!!!

【緊急特集】新型コロナに立ち向かう中国消費
生活・娯楽がすべて「雲(クラウド)」化
新型コロナでガラッと変わる中国消費
新型コロナの流行は中国人の価値観や消費行動をどのように変えるか???収束「後」を見据えた事業戦略をどう練り直すか???

【マーケティングレポート】西部開拓は鉄道から②
ハブ化で町に集まった 刺身もビッグデータも
“中国最貧の地”だった貴陽と、エキゾチックな辺境都市だったウルムチ──西部の二都市の急発展の起爆剤となったのが高速鉄道だ・・・

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【中国マーケティング・EC会員コース クイックリンク】
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