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【中国消費洞察メルマガ 第440号】~中国ソーシャルECの主要4モデルとは??~

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2020年10月7日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第440号】
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 こんにちは。キャストの大亀です。

 会報誌7&8月合併号で取り上げた「私域」。中国版D2Cということで、いかに自社の情報ネットワーク網を構築し、販売へのコンバージョンに結びつけるかを目指すマーケティング戦略の一つですが、このレポートの執筆で苦労したのが、独特な中国語での言い回しをいかに日本語で表現するかです。

 特にネットやスマホの中で繰り広げられる専門用語の目白押し。これまでもこのメルマガで「種草」や「分銷」、「社区」、「社群」など解説しましたが、今回の私域特集で苦しんだのが「流量」です。

 中国のネット上で、よく「私域流量」と書かれています。英語では流量のことを「トラフィック(Traffic)」と訳されており、なぜに「交通?」と不思議に思うでしょう。ネット業界では、トラフィックのことを「ネットワーク上を流れる情報(データ)の量」のことを指すようで、具体的にはSEO(検索エンジン最適化)での「訪問数」や「閲覧数」といった意味合いとなるようです。

 つまり、ウェブサイトやSNSへのアクセスから閲覧、コメント、リツイート、購入などあらゆる行動のデータ量が「流量」になると。トラフィックをいかに私域(自分のところ)に引き込むか…。スマホ依存の中国ビジネスはますます理解が難しくなりそうです。

 今週のコラムは中国ソーシャルECの主要4モデルについてです。では、中国消費洞察メルマガ第440号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第440回)
   ◆中国ECの“影の主役”「社交電商」!!
    ~中国ソーシャルECの主要4モデルとは??~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2020年9月号(vol.77)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第440回)
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【第440回】 中国ECの“影の主役”「社交電商」!!
 ~中国ソーシャルECの主要4モデルとは??~

 SNS(ソーシャルサイト)を活用したソーシャルEC。言葉的にはイメージできるとは思いますが、では実際に中国で「社交電商」に分類されるモデルにはどのようなものがあるのでしょう。

 まずは中国のソーシャルECで最も有名な小紅書(RED)を筆頭とする「コンテンツシェア」型。KOL(キー・オピニオン・リーダー)が投稿した文章や画像、動画などによる商品情報、使用方法、クチコミなどのコンテンツからECにつなげる手法です。

 中国では“インスタグラム+アマゾン”と例えられる小紅書。2019年7月時点のユーザー数は3億人超で、その7割が「90後(90年代生まれ)」世代。商品の売上は総額で100億元近くに達しているようです。

 次に「共同購入」型。SNS上での情報シェアにより2人以上が同じ商品を購入することで成立する仕組みです。もちろん、より多くの人が集まれば、それだけ安く購入できるのがウリとなっています。

 中国では「拼多多(ピンドウドウ)」がこの代表格。中国EC市場でアリババと京東に次いで第3位に躍進した拼多多。一見いわゆるECプラットフォームのようですが、実は微信でのシェアを最大限活用して地方都市や農村を中心に一気に勢力を拡大したソーシャルECの一モデルです。

 3つめは「会員アフィリエイト」型。会報誌6月号で取り上げた「S2b2c」モデルもこれに属しますが、中国では「分銷」と呼ばれています。中国語でディストリビューターを意味する分銷ですが、ここでは問屋や代理商などの企業よりも、より“個人”の意味合いが強いのが特徴です。

 中国でよく「小b」と称される小規模店や個人などを組織化して、彼らのフォロワーに対して商品を販売する仕組み。雲集、貝店、斑馬会員、愛庫存などが有名ですが、若干“マルチ商法”的なグレーさがあるのも事実。最近は代理店や社員を小b化する試みが成功している大企業のケースも見られます。

 最後に「社区・社群」型。コミュニティをベースとした“生協”型の共同購入モデルです。居住地域の生活圏をベースにグループの「団長(リーダー)」が微信でお得な商品情報をシェアして販売する仕組み。蘇小団、十荟団、考拉精選、美家買菜など生鮮スーパーとセットで、最近人気が高まっています。

 このほかにも最近流行りのライブコマースのほか、有賛などASP・SaaSベンダー各社によるシステムもソーシャルECとして位置づけられています。中国ECの“影の主役”ともいえるソーシャルEC。ぜひとも理解を深めていただきたいと思います。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

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◆中長期計画に知っておくべき中国消費トレンド15選 (3)
 ~消費トレンド③ 「お一人様」と「ナマケモノ」経済が進展

 いわゆる独り身の「独身貴族」は、中国ですでに巨大な消費者群を構成し、高い注目を集めている。2019年5月時点の中国の独身者の数は2.4億人に達し、総人口の15%前後を占めている。また一人暮らしの成人人口も7,700万人に達している。彼らの消費ニーズを反映し、小パック(少量包装)の食品などが増えている......

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◆中長期計画に知っておくべき中国消費トレンド15選 (2)
 ~消費トレンド② Z世代、若年パパママ、シルバー層に注目

 中国の消費が全体的に飽和状態に向かっていく中、より潜在性の高い消費層に注目が集まっている。地方都市の富裕層のほか、群れることを好まない「Z世代(1995年~2009年生まれ)」、若年パパママ層、シルバー層などが新たな消費者として期待されている......

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◆中長期計画に知っておくべき中国消費トレンド15選 (1)
 ~消費トレンド① 「地方」市場の成長が持続 ECサイト各社が最後の“フロンティア”開拓に躍起

 地方市場発展の背景には、京東(JDドットコム)、天猫(Tモール)、拼多多(ピンドウドウ)などEコマース大手各社の地方進出も一役買っている。一線・二線級都市の市場が飽和状態に近づき、各社が地方都市へと販売チャネルを拡大。地方都市の若年層を中心に、消費の底上げを後押しした。中国政府商務部のデータによると、2019年の双11(独身の日)セールで、新規ユーザーの約7割が三線・四線級都市と、県や郷・鎮などの地方の消費者だった......

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◆コロナ後の中国消費者の意識&行動を調査・予測(14)
 ~健康と食品の安全に需要増 食品業界がアップグレード

 未知のウイルスから身を守るには、免疫力を高めるのが有効な手段とされる。このため、免疫力を上げる食品のニーズも急上昇した。健康食品や機能性食品への注目は今後も持続するだろう。健康や食品消費に対する概念も変化し、禁煙したり刺激物を控えたりする人も増えるだろう。食品の品質面のニーズはさらに高くなり、価格の上昇も見込まれる......

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■新着統計データ一覧
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※下記の統計データを閲覧するには「中国マーケティングEC会員」のログインIDとパスワードが必要ですが、現在は「無料」で公開しています。

◆【統計データ】中国“白髪”世代のスマホ利用状況大調査
 ~ミドルシニア層の好むソーシャルアプリトップ5 (2019年7月)

 微信(ウィーチャット)は、ミドルシニア層が最も好むSNS(ソーシャルサイト)アプリだ。家族や友人との連絡のみならず、投稿された文章を閲覧したり、写真や動画を視聴して知人にシェアすることも楽しんでいる。他のSNSアプリのQQ、微博(ウェイボ)、陌陌(Momo)、OPPO社区などの使用率も比較的高い......

(詳細はこちら)
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統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2020年9月号(vol.77)発行

 会報誌2020年9月号(vol.77)では、巻頭特集で中国消費の今後の主力となる1995年以降生まれの「Z世代」とともに、もう一つの新興消費者層として注目を集める「新中産層(新中間層)」に着目します。

 世界最大規模の中産階級(中間)層人口を誇る中国。中間層とは、社会成層の資本家階級(支配層)と労働者階級(被支配層)との中間に位置する階層のことを指します。

 マルクス主義は中間層を「旧中間層 (中小企業主、商人、自営農民などの伝統的生産手段所有者層) 」と「新中間層 (技術者、管理職など生産手段をもたない層)」とに分けますが、この場合の旧中間層を「中産階級」と呼ぶこともあります。

 一方、生活水準や生活様式において中間の層とされる「中流階級」に対して、中間階級は支配=被支配の政治・社会関係における中間の層を意味します。

 中国では、消費者やマーケティングの観察・分析をする際に、こうした解釈をベースに「中産階級」とひとまとめにすることが多いのですが、今号では特に昨今の中国社会・経済の変化に相応した“新しい”価値観やライフスタイル、消費行動を取る「新中間層」にスポットライトを当てました。

 大手コンサルティング会社のマッキンゼーは、レポート「2020年 中国消費者調査報告」で、中国国内の中間層(中レベル所得層)の数は3億人超と試算。その数は現在も増え続けており、2025年には5億人を超えて、都市部人口の半数以上を占めると予想。可処分所得は総額13.5兆元に達するとも見込んでいます。

 中国経済の発展と社会の進化に伴い、中間層の定義にも変化が見られます。かつて中間層の定義といえば、資産や学歴、職業が主な基準でしたが、「新」中間層の特徴は、その価値観にあるようです。

 新中間層とは、個人年収10万元以上または世帯年収20万元以上で、大学かそれに準ずる学歴を有し、安定した生活基盤を備え、独自の価値観や積極的な生活態度、開放的な消費観を持つ層といった定義もあります。より進歩的な消費観を持つ「新中間層」の規模拡大が続く中、彼らの消費行動が今後中国経済の発展に大きな影響を及ぼすと予想されています。

 そこで、今号では中国の新中間層のライフスタイル、仕事観、家庭・社会関係、子育て、消費観・行動などについて解説。また「都市ホワイトカラー層」、「若手エリート層」、「中堅エリート層」、「地方の新興富裕層」の4グループに分けて分析した上で、新中間層をターゲットとしたマーケティング戦略について、7つの提言をしています。

 次に業界研究として、新型コロナウイルスの流行でさらに関心が高まった中国の健康産業についてです。

 経済の発展と生活水準の向上に伴い、中国国民の健康意識はここ数年大きな高まりを見せていました。それが今年に入って新型コロナウイルスが流行。人々の健康に対する注目度はさらに上昇し、今や最も関心を集めるテーマの一つとなっています。

 医療アプリの丁香医生が公表したレポート「2019国民健康洞察報告」によると、ヒアリング対象者の93%が、生活で最も重視する要素は「健康」と回答。幸せな家庭や心の健康、生活の享受、財産、仕事の満足度などを上回っています。

 医療・健康関連支出も増加の傾向にあります。国家統計局によると、2019年の1人当りの医療・健康関連支出は1,902元で、前年比12.9%増を記録。教育・文化・娯楽と並び、最も成長著しい分野となっているもよう。欧米や日本などと比べるとまだ低い水準ですが、収入の増加や健康意識の高まりで、健康関連消費は今後も増加していくと見込まれています。

 中国調査会社のiiMedia Research(艾媒諮詢)が公表したレポート「2019-2020中国健康食品業界研究報告」によると、消費者に最も人気の健康法トップ3は、食事療法、栄養補助サプリ、スポーツ・トレーニングの順で、それぞれ57.8%、48.6%、35.3%でした。

 そこで今号では、中国消費者が関心を寄せるスポーツ・トレーニング事情と健康食品の消費状況について、それぞれ調査・分析を試みました。前者について、中国政府によるスポーツ産業振興策とともに、コロナで広がったデジタル化の影響、中国人のスポーツに対する考え方や姿勢、新しいトレンドなどについて解説。

 また後者の健康食品については、販売チャネルや越境ECの状況、マイナーブランドの躍進、Z世代など若い世代含む消費者の健康や身体に関する悩みや嗜好に応じた売れ筋商品や成分、日本製商品の状況、トレーニング向けサプリ、中国の伝統的な健康観念の「養生」ブーム、医療機器との連動、「国潮(愛国消費)」ブームを背景とした漢方薬材人気の高まりなどについてレポートしています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2020年9月号(vol.77)  もくじ
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【巻頭特集】中国「新中間層」調査分析レポート
中国消費の新勢力として全土に広がる
3億人の「新中間層」をいかに攻略するか?

【業界分析】中国健康産業分析レポート
新型コロナで健康産業が大躍進
トレーニングと健康食品がブームに

【マーケティングレポート】「雲」の上の生活へ①
コロナ危機で小売が進化 クラウドショッピング

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