中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!

【中国消費洞察メルマガ 第546号】~日系コンビニもSNSでの話題作りがマストに~

中国ビジネスをマーケティング視点から再構築しよう!
「キャスト中国ビジネス」中国マーケティング会員コース
http://www.cast-marketing.com/

================================
2022年11月23日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第546号】
================================

 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 蘇州出張時に、「蘇式麺」(蘇州ラーメン)を食べました。中国でも全国的に有名な蘇州ラーメン。最近は上海のモールなどで、蘇州の老舗レストラン「松鶴楼」が蘇州ラーメン専門チェーン店を展開しているので、食べたことがある人も多いでしょう。

 ■蘇州の老舗レストラン「松鶴楼」のラーメンが絶品!!
 http://okamekosuke.jugem.jp/?eid=952

 「紅湯」(醤油ベース)と「白湯」(塩ベース)の2種類から選んだスープのなかに、博多ラーメンのような細麺が整然と並べられて提供されます。それに「澆頭」(ジャオトウ)と呼ばれるトッピングをスープの中に入れて食べるのが特徴となっています。

 蘇州で訪問したのは「蘇香閣」というホテル内のレストラン。夜は会食などに利用されるようですが、昼に「奥灶麺」と呼ばれる隣町の昆山が発祥とされる蘇州ラーメンを提供しています。奥灶麺の特徴は紅湯メインで、蘇香閣では30種の薬膳を入れて煮込んでいるとか。毎日タンクの2/3までしか売らず、残りは繰り返し利用しているこだわりようです。

 丸テーブルに数々の澆頭が載せられ、ご飯の代わりに麺を食べるという方式。何でもかんでも澆頭を入れればいいというわけではなく、豚肉や川海老、ドジョウなどは入れてもOKとのこと。お店によってそれぞれ味が違うので、蘇州で麺巡りの旅をするのもいいかもしれませんね。

 今週のコラムは、日系コンビニもSNSでの話題作りがマストになった中国コンビニについてです。では、中国消費洞察メルマガ第546号をお送りいたします。

────────────────────────────────
■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
────────────────────────────────
上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

================================

【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第546回)
   ◆“近くて便利”が通用しない中国コンビニ
    ~日系コンビニもSNSでの話題作りがマストに~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年10月号(vol. 98)発行
     (詳細)http://www.cast-marketing.com/newsletter/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第546回)
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

【第546回】 “近くて便利”が通用しない中国コンビニ
 ~日系コンビニもSNSでの話題作りがマストに~

 フードデリバリーやネットスーパーなど、自宅まで届けてもらうのが当たり前になった上海での生活。今や既存スーパーもネット販売やデリバリー網が強化されたことで、“近くて便利”という代名詞はコンビニだけのものではなくなりつつあります。

 コンビニチェーン各店にとっても、便利だけでは通用しない時代になったことから、いかにお店に足を運ばせるかがキーとなりつつあります。取扱商品のラインナップを増やすだけでなく、“尖った”商品で差別化を図りながら、認知度やリピート率を高める必要に迫られています。

 中国でよく「IP」といわれるキャラクターやネットで人気という意味の「網紅」(ワンホン)を意識した商品開発や販売手法は、SNSやショート動画が主戦場ですが、最近ではコンビニも参入しています。多くの美食ライバー(動画配信者)たちが、「コンビニグルメ」をテーマにした動画を配信。コンビニ弁当やインスタント食品を使ったユニークなメニューを提案しています。

 なかでもローソンのデジタルマーケティングを活用した網紅商品のプロデュースに注目です。ソーシャルメディアを活用して、冰皮月亮蛋糕(求肥で包んだ丸いケーキ)やおにぎり、冰麻薯(冷たいクリーム入りの餅粉パン)など数々の人気商品を生み出してきました。

 グルメ情報のシェアを好むZ世代の若者にとって、ローソンに行くことは単なる買い物だけでなく、話題の商品を写真や動画に収め、小紅書(RED)や微信(ウィーチャット)などで拡散させるためでもあります。中国で「打卡式消費」と称される、話題のスポットを訪れてチェックイン(打卡)するための消費トレンドを、ローソンも見事に具現化しています。

 セブンイレブンも負けてはいません。2021年1月には、企画イベント「辣More紅火」を展開。「火紅」(※火のように赤いことの意)をテーマにしたデコレーションを店舗に施し、20種以上の期間限定商品を販売し、多くのセルフメディア(自媒体)で話題を呼びました。

 その後も春節(旧正月)用ギフト商品「フランス風フィナンシェギフトボックス」や、カジュアル衣料大手のアダストリアが展開するブランド「ニコアンド(niko and ...)」とコラボしたブラインドボックス(盲盒 ※箱を開けるまで中身がわからないミニフィギュア)などを発売。台湾の人気歌手・周傑倫(ジェイ・チョウ)がプロデュースするストリートブランドとのコラボでは、購入のために飛行機で広州まで来るファンまで現れたようです。

 ローソンやセブンイレブンでしか手に入らない商品を創出し、SNS等で拡散させる。中国でのコンビニ業は単に「便利だから来て」ではなく、来店することに意義や儀式(セレモニー)感を演出する仕掛けも求められています。

バックナンバー一覧はこちら >> http://www.cast-marketing.com/okamekosuke/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着コンテンツ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

※下記コンテンツの全文を閲覧するには「中国マーケティング会員」のログインIDとパスワードが必要です。「フル/法令/Q&A会員」のログインIDとパスワードではログインできません。
(お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/)

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(8)
 ~小売の新形態として侮れないミニアプリ トラフィックは「流量」よりも「留量」重視に

 2021年、微信(ウィーチャット)のDAU(デイリーアクティブユーザー数)は4億5,000万人を超えた。なかでもミニアプリ(小程序)は、企業のオンライン運営になくてはならない機能となりつつある。(図10:急成長する微信ミニアプリ)2021年、ファッション・アパレル業界では、企業自らが運営するミニアプリのGMV(流通取引総額)が前年比100%増と成長した。日用品業界では、ミニアプリがすでにユーザーと店舗とを直接結びつける最も有効な手段となっている...... 

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4664

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(7)
 ~ライブコマースで需給関係が“逆転”? C2Mのモデル化が多くの業界に浸透

 中国のネット通販は、当初の配送スピード重視から品質志向へとシフトし、現在は、趣味や興味に基づく消費や衝動買いへと変化しつづけている。中国で「新消費」と称される新興ビジネスモデルやライブコマースの人気が、従来のサプライチェーンの再構築を促し、C2M(Costomer to Manufactory)に代表される“逆方向”カスタマイズ生産が広がりつつある......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4663

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(6)
 ~「EC+SNS+コンテンツ」がトレンドに EC各社の「小紅書(RED)」化進む?

 ショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)や快手(クアイショウ)がEC市場でも頭角を現すようになった通り、もはやコンテンツはネット通販に欠かせない存在になっている。中国ECプラットフォームのトップ3である淘宝(タオバオ)、京東(JDドットコム)、拼多多(ピンドウドウ)も、コンテンツの強化に乗り出している......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4662

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(5)
 ~存在感と影響力増すショート動画 抖音と快手がEC市場でも頭角現す

 ショート動画のライブ配信は2019年以降、中国のネット消費において存在感をますます高めている。現在ショート動画アプリは、すでにインスタントメッセンジャーを抜き、ユーザーが最も関心を寄せるアプリとなっている。CNNIC(中国インターネット情報センター)の統計によると、2021年6月時点におけるショート動画ユーザーは8億8,775万人に達している。中国のショート動画アプリで人気なのは、中国版TikTokの抖音(ドウイン)と快手(クアイショウ)の二つ......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4661

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(4)
 ~DXでリアルのオンライン化加速 地方都市で商品供給システムの導入進む

 ネット上のトラフィックがすでにほぼ飽和状態になりつつある中国において、オフラインチャネルが再び脚光を浴びつつある。オフラインチャネルは、ECプラットフォームにとっても、トラフィックの流入を促す補完的なチャネルとして機能しはじめている。オフライン店舗を運営することで、消費者との距離を縮めるだけでなく、消費のラストワンマイルを強化。同時に、消費者により良いサービスを提供することで体験値を高め、ブランド力アップに繋げることも可能だ。またデジタル技術やスマート機能を活用し、オフラインチャネルのDX(デジタルトランスフォーメーション)化を実現......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4660

◆中国小売・流通業界調査分析レポート(3)
 ~下沈市場の“パイ争奪戦”が激化 アリババ、京東ともに拼多多の牙城崩しに躍起

 中国で「一線都市」と称される北京や上海など、また南京や成都など省都を中心とした「新一線・二線都市」、つまり主要各都市の消費が飽和状態に近づきつつある中、三線以下の地方都市や農村部などを称する「下沈市場」が注目を集めている。中国の三線以下の都市及び農村の人口は、総計10億人を超える。ECプラットフォーム各社は、この膨大な下沈人口を背景とした潜在市場に大きな期待を寄せ、物流からマーケティング、商品戦略など様々な面で、下沈市場に向けた調整を進めている......

(全文はこちら) ※『中国マーケティング会員』IDにてログインの上ご覧ください。
http://www.cast-marketing.com/index.php?Mod=Marketing&Cmd=DataList&Action=Detail&MRid=4659

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■新着統計データ一覧
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆ライブ配信サービスのユーザー規模及び利用者の割合(2022年6月時点)
◆オンライン医療のユーザー規模及び利用者の割合(2022年6月時点)
◆オンラインゲームのユーザー規模及び利用者の割合(2022年6月時点)

統計データ一覧はこちら >> 
http://www.cast-marketing.com/statistics/

■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
■お知らせ
■■■■■■■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

◆会報誌「中国消費洞察」2022年10月号(vol. 98)発行

 会報誌2022年10月号(vol. 98)の巻頭特集では、新たな消費トレンドとして浮上する「興趣消費」(以下、興味消費)について深堀りしました。

 中国では生まれた時から経済的に恵まれ、インターネットに慣れ親しんで育った「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)と呼ばれる若者が、消費の主力層に成長しつつあります。

 消費の際に、彼らは単なる実用性だけでなく、ユニークさや交友関係など社交的な価値、さらには中国で「悦己」と称される自分を喜ばせるための消費など、精神面の充足感も重視する傾向が強いようです。そんな彼らの台頭により、中国の消費市場も大きな変化を迎えています。

 中国で「興趣消費」と称される新しい消費トレンド。中国語で「興趣」とは、興味、趣味、関心、面白味などを意味します。興趣消費というネーミングは、中国の雑貨チェーン店大手で「MINISO」や「メイソウ」で展開する名創優品のCEO(最高経営責任者)葉国富氏が2020年に初めて言及した新しい概念です。

 葉氏は「商品の価格や機能のみを重視する時代は過去のものとなり、新世代の消費者は体験をより重視するようになっている。フィーリングやシーンなどに端を発し、精神的な経験や価値観の一致を重視する消費においては、物質的な消費よりも商品によってもたらされる幸福感や満足感が重要となる」と述べています。

 つまり興味消費においては、企業(ブランド)側が、若年消費者層の消費行動や心理を読み解くことが不可欠になっているといえるでしょう。若者にとって、消費の核心は自身のための悦びであり、幸福感を高めることにあります。

 精神面の充足を求めるトレンドは日々顕著になり、自身を満たし、社交の輪に加わることは、若年消費者層の興味消費の最大の目的となっています。若者が求める精神面の充足は、昨今、中国の消費市場に大きな影響を与えつつあります。

 そこで今号では興味消費について改めて定義するとともに、このトレンドの社会的背景や消費の特徴を分析。また興味消費を代表するブランドで前述の名創優品(MINISO)のほか、スポーツアパレル大手の李寧(リーニン)や安踏(ANTA)、さらには興味消費を引率するショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)についても調査レポートしています。

 次に業界研究として、コロナ下でも堅調に成長する中国コンビニ市場を取り上げました。

 中国のリアルの消費現場において、成長を維持している数少ない業態の1つが「便利店」。つまりコンビニエンスストア(以下、コンビニ)ですが、新型コロナの流行期から現在に至るまで、市場規模や店舗の人口密度など各指標が上昇しており、一線都市のみならず二線、三線都市にも、コンビニチェーン店の進出が相次いでいます。

 コンビニ各社は新型コロナの流行期にも、その成熟したサプライチェーンを活用し、生活物資の輸送に奮闘しました。政府も各種支援政策を通して、コンビニのブランド化、チェーン化、スマート化を奨励。コンビニ業界の発展は消費全体の促進にも大きな効果を及ぼしています。

 中国のコンビニ市場はアメリカ、日本、英国に次ぐ第4位の規模となっていますが、コンビニ店舗数は世界1位。約25万3,000店で、これはアメリカの約1.7倍、日本の約4.5倍に当たります。

 一方、普及率は7,033人/店で、アメリカ(2,211人/店)、日本(2,218人/店)、韓国(1,059人/店)に遠く及びません。これはつまり中国のコンビニ市場はまだ飽和状態に達しておらず、今後も大きな発展の可能性を秘めているといえるでしょう。

 コンビニチェーンの店舗数ランキングでは、ガソリンスタンド併設型の「易捷」(Easy Joy)と「昆侖好客」(uSmile)が1位と3位。広東省・東莞発の「美宜佳」(MEIYIJIA)が2位で、いわゆるコンビニチェーンとしてはトップに立っています。

 日系も善戦しており、ローソン(中国語名:羅森)、ファミリーマート(中国語名:全家)、セブンイレブンはそれぞれ第6位、第8位、第9位にランクイン。店舗数はそれぞれ4,466店、2,902店、2,893店に達しています。

 そこで今号では、中国のコンビニ市場の現状について、チェーン企業間の競争や地方への進出状況、都市別の発展状況、さらにはデリバリーや共同購入の対応など今後のトレンドについても分析しました。

 あの頃の中国ビジネス&生活(その3)では、2016年から17年にかけて一世を風靡したシェア自転車について。2016年春頃に、上海の街角で突如として現れたオレンジ色のマウンテンバイク風シェア自転車「摩拝単車」(モバイク)。その後、黄色のofo(オッフォ)も登場し、水色、黄緑、緑、白赤と様々なシェア自転車が街角を彩るようになりました。

 しかしシェア自転車の“この世の春”も長続きしませんでした。放置自転車が問題視され、政府による監督管理が強化。過当競争や資金繰りの悪化などから撤退や買収が相次ぐなか、シェアリングビジネスの難しさが露呈する結果に…。中国版MaaS(マース:Mobility as a Service)事情とともにお届けしています。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

================
会報誌『中国消費洞察』 
2022年10月号(vol. 98)  もくじ
================

【巻頭特集】中国最新「興趣」消費トレンド調査分析レポート
幸福や満足など精神的充足感を消費に求める若者
新たな消費トレンドとして浮上する「興味消費」

【業界研究】中国コンビニ業界分析レポート
デリカニーズ急増、激戦都市トップは厦門(アモイ)
コロナ下でも堅調に成長する中国コンビニ市場

【マーケティングコラム】あの頃の中国ビジネス&生活③
中国でのMaaS(マース)事情は?
シェア自転車が一気に普及するも2年で終焉…

※詳細はこちら:http://www.cast-marketing.com/newsletter/

────────────────────────────────
【中国マーケティング会員コース クイックリンク】
────────────────────────────────
■ サービス詳細 >> http://www.cast-marketing.com/service/
■ お試しID発行 >> http://www.cast-marketing.com/trial/
■ お問い合わせ >> http://www.cast-marketing.com/inquiry/
■ メルマガバックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/e-zine/
■ 会報誌バックナンバー >> http://www.cast-marketing.com/newsletter/

pageTop