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【中国消費洞察メルマガ 第547号】~中国で「JK」(日本風女子高生)ファッションが人気に?~

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2022年11月30日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第547号】
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 こんにちは。キャストグローバルの大亀です。

 サッカーのワールドカップが始まりした。中国でもすごく盛り上がっています。特にドイツとの逆転劇には感動しましたね。前半は完全にボールを支配され、これが実力か…と半ばあきらめかけていましたが、後半見事な逆転勝利。コスタリカ戦は残念でしたが…。

 ドイツ戦当日、中国人の友人から微信(ウィーチャット)で「日本は勝つと思う?」と。「難しいと思うけど、私は日本の勝利を信じている」と返信すると、「わかった。あなたのその信念を信じます」といい、サッカーくじでも購入したのでしょう。

 中国版TikTokの抖音(ドウイン)で、スナックやチョコレート菓子のライブコマースを代理運営している会社を訪問しました。壁にワールドカップ関連の飾り付けがあり、ライブコマースでもワールドカップ商戦が盛り上がっているようです。

 お昼前に訪問したのですが、ライブスタジオではスタッフが忙しそうに準備しています。普段は17時からライブ配信開始なのに13時からに繰り上げているとか。その理由を聞くと、ワールドカップが始まってから、誰もライブ配信を見に来てくれないと。てっきりスナック菓子を食べながらサッカー観戦するので商売繁盛かと思いきや…、トラフィックがワールドカップに食われていると嘆いていました。

 今週のコラムは、中国消費市場で存在感増す「90後」と「00後」世代についてです。では、中国消費洞察メルマガ第547号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第547回)
   ◆中国消費市場で存在感増す「90後」&「00後」
    ~中国で「JK」(日本風女子高生)ファッションが人気に?~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2022年10月号(vol. 98)発行
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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第547回)
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【第547回】 中国消費市場で存在感増す「90後」&「00後」
 ~中国で「JK」(日本風女子高生)ファッションが人気に?~

 中国で「90後」と「00後」と呼ばれる世代。前者は1990年から1999年、後者は2000年から2009年生まれの若者のことで、年齢的には13歳から32歳となります。2021年時点で両世代の人口は約3億2,000万人となっており、人口全体の約23%を占めています。

 中国の消費市場において、ますます存在感を高める「90後」と「00後」。実際に、毎年11月11日(独身の日)に向けて開催される大型ネット商戦の「双11」(ダブルイレブン)では、2021年に取引額全体の約45%を占めました。

 また2022年にも、中国版TikTokの抖音(ドウイン)が主催した「抖音618好物節」セールで、「00後」世代の消費が前年比164%増と大幅に成長し、他の世代を大きく上回りました。

 改革開放政策による中国経済急成長で物質的に満たされ、同時にITやネットが普及する中で育った両世代の若者は、消費観も前の世代とは大きく異なります。彼らにとって商品は単に用途のためではなく、その商品を購入して使用することから得られる個性やフィーリング、カルチャー、フィロソフィーなども重要な要素となっています。

 中国調査会社iiMedia Research(艾媒諮詢)が実施した「90後」と「00後」世代に対する調査によると、アンケート対象者の6割以上が「悦己」、つまり自身を喜ばせて幸福感を高めることに消費の重点を置いていると回答。精神的充足感を求める人も4割以上に達しました。

 また7割以上が社交的なニーズで消費すると回答。中国で「圏層」と称される“同好サークル”。リアル、ネット問わず、共通の興味や趣味を持つ人達で繋がったグループ内での交流を好む彼らにとって、共通の話題に参加するために商品を購入しているとも読み取れます。

 ここ数年はアニメやショート動画などの影響を受け、中国で「JK」と呼ばれる日本風の女子高生ファッションを好む圏層が拡大。チェックのプリーツスカートとローファー、白いシャツなどに代表されるJKファッションが、多くの若年女性層から支持を集めています。2022年6月に、抖音のJK関連コンテンツ検索回数は年初比で39%増。関連商品の取引額も34%増を記録しました。

 中国消費がモノからコト(体験)、そして精神、興味・趣味へとシフトしていくなか、いつどこでどんな商品やジャンルがSNSやショート動画でバズり、人気に火がつくかわかりません。多様化したニーズをいかに掴むかが、中国ビジネスではますます大切になってきています。

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(14)
 ~「私域」マーケティングのケーススタディ カジュアル衣料品店「ユニクロ」

 中国では「優衣庫」の名で知られるカジュアル衣料品店のユニクロは、2018年以降、オンライン販売システム「掌上優衣庫」(※手のひらの上のユニクロの意)の運営に力を入れてきた。ウェブサイト、スマホアプリ、ミニアプリなど多くの機能で構成されるこのシステムは、同時に微信のエコシステムを活用した「私域」ネットワーク運営に重点を置いている......

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(13)
 ~「私域」運営はマーケティングの必需品に 企業の8割が「私域」運営に取り組む

 ネット人口が飽和状態に近づきつつある中国では、新規ユーザーが生むトラフィック増によるメリットが徐々に低減。同時に、アリババや京東など大手ECサイトでの広告・運営コストも高騰し、企業は顧客転換率やリピート率など、より長期的な価値を重視しはじめている。いかに顧客情報を蓄積してデータベース化するかがますます重要になる中、微信(ウィーチャット)のエコシステム(ビジネス生態系)を核とする「私域」(自社ネットワーク網)運営が、企業のマーケティングにとって必要不可欠なものとなりつつある......

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(12)
 ~企業配信ライブコマースのケーススタディ 高級ダウン衣料ブランド「波司登(BOSIDENG)」

 高級ダウンウェアブランド「波司登(BOSIDENG)」が2021年10月25~31日に抖音(ドウイン・TikTok)で実施したライブコマースをケーススタディしてみよう。波司登(BOSIDENG)は、「抖音超品日」という抖音が著名ブランドと共催したセールイベントで、新商品「トレンチ型ダウンコート」を発売した......

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(11)
 ~店舗から配信するライブコマースが主流に 自分の声で“思い”を視聴者に直接アピール

 ビジネスモデルの観点から見ると、多くのフォロワーを抱えるライブコマースの人気ライバー(ライブ配信者)は、充実した販売チャネルを有する代理店のようなものだろう。淘宝(タオバオ)など大手ECサイトでの広告や運営コスト上昇に伴い、企業は自社でマネージメントできる「私域」ネットワーク網を重視するようになる中、企業や店舗自らが配信するライブコマースも、その中心的手段となりつつある......

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(10)
 ~Z世代が支える新興ブランドの急成長 若者のニッチなニーズに対応して躍進

 ここ数年、各業界で新興ブランドが数多く誕生している。2017年から2019年にかけて、新興ブランドが特に多かったのはアパレル業界で、全体の42.8%に達した。次いで食品と日用品が多く、それぞれ19.7%と12%を占めた。一方、新興ブランドの増加率と消費規模ではコスメがトップとなった。1995年以降生まれの若いZ世代が、こうした新興ブランドの急成長を支えている。彼らの新しい価値観が、これまでとは全く異なる新たな消費概念を生み出しつつある......

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◆中国小売・流通業界調査分析レポート(9)
 ~「国潮」(愛国)トレンドで中国国産ブランドが復活 老舗ブランドも若者とSNS活用で若返り

 中国で「国潮」と称される愛国トレンドの広まりを背景に、若者を中心に、中国国産ブランドや商品の人気が高まっている。漢方薬「同仁堂」や杭州発の菓子「知味観」など老舗ブランドのほか、コスメの「百雀羚(Pechoin)」やスポーツアパレルの「李寧」(リーニン)など、若年消費者層のニーズを掘り起こし、生まれ変わった製品やデザインでブランド復活に成功した...... 

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◆配車アプリのユーザー規模及び利用者の割合(2022年6月時点)

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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2022年10月号(vol. 98)発行

 会報誌2022年10月号(vol. 98)の巻頭特集では、新たな消費トレンドとして浮上する「興趣消費」(以下、興味消費)について深堀りしました。

 中国では生まれた時から経済的に恵まれ、インターネットに慣れ親しんで育った「90後」(1990年代生まれ)や「00後」(2000年代生まれ)と呼ばれる若者が、消費の主力層に成長しつつあります。

 消費の際に、彼らは単なる実用性だけでなく、ユニークさや交友関係など社交的な価値、さらには中国で「悦己」と称される自分を喜ばせるための消費など、精神面の充足感も重視する傾向が強いようです。そんな彼らの台頭により、中国の消費市場も大きな変化を迎えています。

 中国で「興趣消費」と称される新しい消費トレンド。中国語で「興趣」とは、興味、趣味、関心、面白味などを意味します。興趣消費というネーミングは、中国の雑貨チェーン店大手で「MINISO」や「メイソウ」で展開する名創優品のCEO(最高経営責任者)葉国富氏が2020年に初めて言及した新しい概念です。

 葉氏は「商品の価格や機能のみを重視する時代は過去のものとなり、新世代の消費者は体験をより重視するようになっている。フィーリングやシーンなどに端を発し、精神的な経験や価値観の一致を重視する消費においては、物質的な消費よりも商品によってもたらされる幸福感や満足感が重要となる」と述べています。

 つまり興味消費においては、企業(ブランド)側が、若年消費者層の消費行動や心理を読み解くことが不可欠になっているといえるでしょう。若者にとって、消費の核心は自身のための悦びであり、幸福感を高めることにあります。

 精神面の充足を求めるトレンドは日々顕著になり、自身を満たし、社交の輪に加わることは、若年消費者層の興味消費の最大の目的となっています。若者が求める精神面の充足は、昨今、中国の消費市場に大きな影響を与えつつあります。

 そこで今号では興味消費について改めて定義するとともに、このトレンドの社会的背景や消費の特徴を分析。また興味消費を代表するブランドで前述の名創優品(MINISO)のほか、スポーツアパレル大手の李寧(リーニン)や安踏(ANTA)、さらには興味消費を引率するショート動画の抖音(ドウイン・TikTok)についても調査レポートしています。

 次に業界研究として、コロナ下でも堅調に成長する中国コンビニ市場を取り上げました。

 中国のリアルの消費現場において、成長を維持している数少ない業態の1つが「便利店」。つまりコンビニエンスストア(以下、コンビニ)ですが、新型コロナの流行期から現在に至るまで、市場規模や店舗の人口密度など各指標が上昇しており、一線都市のみならず二線、三線都市にも、コンビニチェーン店の進出が相次いでいます。

 コンビニ各社は新型コロナの流行期にも、その成熟したサプライチェーンを活用し、生活物資の輸送に奮闘しました。政府も各種支援政策を通して、コンビニのブランド化、チェーン化、スマート化を奨励。コンビニ業界の発展は消費全体の促進にも大きな効果を及ぼしています。

 中国のコンビニ市場はアメリカ、日本、英国に次ぐ第4位の規模となっていますが、コンビニ店舗数は世界1位。約25万3,000店で、これはアメリカの約1.7倍、日本の約4.5倍に当たります。

 一方、普及率は7,033人/店で、アメリカ(2,211人/店)、日本(2,218人/店)、韓国(1,059人/店)に遠く及びません。これはつまり中国のコンビニ市場はまだ飽和状態に達しておらず、今後も大きな発展の可能性を秘めているといえるでしょう。

 コンビニチェーンの店舗数ランキングでは、ガソリンスタンド併設型の「易捷」(Easy Joy)と「昆侖好客」(uSmile)が1位と3位。広東省・東莞発の「美宜佳」(MEIYIJIA)が2位で、いわゆるコンビニチェーンとしてはトップに立っています。

 日系も善戦しており、ローソン(中国語名:羅森)、ファミリーマート(中国語名:全家)、セブンイレブンはそれぞれ第6位、第8位、第9位にランクイン。店舗数はそれぞれ4,466店、2,902店、2,893店に達しています。

 そこで今号では、中国のコンビニ市場の現状について、チェーン企業間の競争や地方への進出状況、都市別の発展状況、さらにはデリバリーや共同購入の対応など今後のトレンドについても分析しました。

 あの頃の中国ビジネス&生活(その3)では、2016年から17年にかけて一世を風靡したシェア自転車について。2016年春頃に、上海の街角で突如として現れたオレンジ色のマウンテンバイク風シェア自転車「摩拝単車」(モバイク)。その後、黄色のofo(オッフォ)も登場し、水色、黄緑、緑、白赤と様々なシェア自転車が街角を彩るようになりました。

 しかしシェア自転車の“この世の春”も長続きしませんでした。放置自転車が問題視され、政府による監督管理が強化。過当競争や資金繰りの悪化などから撤退や買収が相次ぐなか、シェアリングビジネスの難しさが露呈する結果に…。中国版MaaS(マース:Mobility as a Service)事情とともにお届けしています。

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2022年10月号(vol. 98)  もくじ
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【巻頭特集】中国最新「興趣」消費トレンド調査分析レポート
幸福や満足など精神的充足感を消費に求める若者
新たな消費トレンドとして浮上する「興味消費」

【業界研究】中国コンビニ業界分析レポート
デリカニーズ急増、激戦都市トップは厦門(アモイ)
コロナ下でも堅調に成長する中国コンビニ市場

【マーケティングコラム】あの頃の中国ビジネス&生活③
中国でのMaaS(マース)事情は?
シェア自転車が一気に普及するも2年で終焉…

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