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【中国消費洞察メルマガ 第579号】中国家計消費で価格は二の次に!

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2023年7月19日 毎週水曜日配信・無料
【中国消費洞察メルマガ 第579号】
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 こんにちは!キャストグローバルの大亀です。

 コロナ禍を経て拡大する中国フレグランス市場について、会報誌6月号でレポートしました。中国で「悦己」(ユエジー)と称される、自分を悦ばせるための消費トレンド。普段ほぼ使うことのない香水を見つけ、寝る前に枕元に吹きかけて寝るのが習慣になりました。

 中国でも香水はまだシャネルやディオールなど高級ブランド品が市場全体の9割を占めているようですが、最近はメゾン系と呼ばれる香水専門ブランドや国産ブランドも徐々に人気となっているようです。

 そうした国産の代表格である「観夏(to summer)」を訪れました。上海の旧フランス租界エリアの湖南路にある店舗は、古い洋館を改装したオシャレな店構え。狭い入口をくぐり抜けると、白を基調にした店内は、モダンでセンス溢れる内装となっています。

 桂花やジャスミンなど東洋の香料植物に焦点を当て、伝統的な「お香」文化をベースにした商品が特徴の観夏。数十種類もある香りのサンプルを試しながら、自分好みを探し出す。ちょっとした“宝探し”的な要素も、人気の秘訣なのかもしれません。洋館の2階はアート作品を並べた撮影スペースとなっており、映えを意識した演出もお見事でした。

 今週のコラムは、価格は二の次となった中国家計消費についてです。では、中国消費洞察メルマガ第579号をお送りいたします。

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■大亀浩介の中国消費洞察ブログ >> http://okamekosuke.jugem.jp
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上海を中心に現地から中国消費&マーケティング情報を随時アップデート。
2011年末からの週刊メルマガも収録。中国市場攻略にぜひお役立て下さい。

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【目次】
 1. コラム「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第579回)
   ◆世帯構造が大きく変化しつつある中国
    ~中国家計消費で価格は二の次に!~

 2. 新着コンテンツ一覧

 3. 新着統計データ一覧

 4. お知らせ
     会報誌「中国消費洞察」2023年6月号(vol. 105)発行
     (詳細)https://www.cast-marketing.com/newsletter/

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■コラム 「大亀浩介の中国Bizコンサルタントの眼」(第579回)
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【第579回】 世帯構造が大きく変化しつつある中国
~中国家計消費で価格は二の次に!~

 世帯(家庭)の構造が大きく変化しつつある中国。一人暮らしを含む「核家族」化、そして第二・第三子出産容認による「子だくさん」という、逆方向のベクトルで変化が起こっています。

 まず一人暮らしを含む核家族化ですが、中国では、世帯の構成人数の減少傾向がますます顕著になっています。2010年に中国全土で実施された第6回国勢調査(人口普査)で、中国の平均的な世帯の家族構成は3.1人/戸でした。これが2020年の第7回調査では、2.62人/戸にまで減少。つまり、10年間で0.48人も減少した計算になります。

 このように世帯当たりの人数が減少し、核家族化が浸透すると同時に、単身の一人暮らしの割合も増え続けています。2020年には、若者や高齢者問わず、一人暮らしの数が1億2,500万人(戸)を突破。世帯全体の25%以上を占めるに至り、既婚ながら子供のいない世帯も1億8,000万戸で、37.8%に達しています。

 一方で、中国政府は1979年から導入していた「一人っ子政策」を徐々に見直し、2011年には夫婦双方が一人っ子の場合、そして2013年には夫婦どちらかが一人っ子の場合、そして2016年には全面的に、第2子の出産を解禁。2021年には第3子の出産も容認したことで、複数の子供を持つ世帯も増加しています。

 第2子の出産が全面的に容認された2016年には、新生児のうち第2子が占める割合が全体の45%を突破。さらに2021年に第3子の出産が容認された後には、第2子と第3子の占める割合が55.9%にまで上昇しています。

 こうした世帯構成の変化に加え、3年間のコロナ禍で、自宅で過ごす時間が増えた結果、家庭生活にこだわりを持つ中国人が増えています。自宅をより過ごしやすく、快適にするニーズが高まり、様々なジャンルで人気商品が誕生しました。

 マッサージ器や食品消毒器などの健康家電。床洗浄機、掃除ロボット、窓拭きロボットなどの掃除用家電。浄水器、マイクロスチームオーブン一体型機などのキッチン家電。リラックスチェア、ふわふわスリッパ、抱き枕、ベッドリネンなど家庭生活をより快適にする日用品。ウェアラブルデバイスやスマートスイッチ、スマートライトなどのスマートホーム関連製品。宅飲みでほろ酔いを求める果実酒やカクテル、ワインなどの低アルコール酒など。

 これらはいずれも、コロナ禍を経て、「健康」「安心・安全」、そして自分を悦ばせる「悦己」(ユエジー)に対するニーズが色濃く反映されています。一人暮らしでも、カップルでも、子供がいても、この3つの概念を追求する姿勢は一致しています。

 中国家計消費において、価格やプロモーションは二の次となってしまった調査結果もあります。セグメント化された機能や効能、精神的充足感を満たしてくれる付加価値など、中国の各世帯(家庭)が求める多様なニーズを踏まえた事業戦略が、日本企業にも求められています。

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◆中国ペット市場調査分析レポート(11)
 ~イヌ・ネコ用サプリ23種を扱う「NORSE衛仕」

 ORSE衛仕は2004年設立。イヌ及びネコ用サプリ23種を扱う中国ペット用サプリのトップブランドだ。2012年までは、主にオフラインのペット専門店でマーケティングに注力。2015年に天猫旗艦店をオープンさせたのを皮切りに、複数のECプラットフォームでの販売を開始した。現在は自社のオンライン店舗のほか、100を超えるオフライン代理店で製品を販売。33の省及び市のデリバリープラットフォームでも販売するなど、オフライン+Eコマース+デリバリーというマルチチャネルで販売を展開中だ......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(10)
 ~ペット用スマート製品の新興ブランド「Catlink」

 Catlinkはペット用のスマート製品ブランド。AI音声によるスマート猫トイレや、スマート給餌器、スマートウォーターサーバーなどを販売している。製品の最大の特色はペットのトイレ、食事、水、運動、睡眠などのデータを採集し、ペットの健康状態をリアルタイムで把握できることにある。スマートネコトイレには世界初となる健康測定機能を搭載。2019年の発売以降、約3年にわたり蓄積したクチコミ評価や特許取得済みのネコの個体識別システムなどにより、他社の追随を許さない実績を築いている....... 

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◆中国ペット市場調査分析レポート(9)
 ~ネコ関連のサブスクEC「Molly BOX(魔力猫盒)」

 MollyBox(魔力猫盒)は、中国国内初のネコの暮らしをテーマにした定期購入(サブスク)型のECプラットフォームだ。定期購入を申し込むと、毎月決まった時期にネコの衣食住や遊びに関する商品が入ったネコボックス(猫盒)が送られてくる。中には自分で選んだキャットフードをはじめ、スナック、玩具、日常品などが入っている。仕事が忙しくてキャットフードの買い置きを忘れた、製品選びが難しい、注文がダブったなどのトラブル回避がウリでもある......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(8)
 ~「它経済」(ペットエコノミー)下のマーケティング事例

 ペット好きが増え、ペットの萌え要素に心惹かれる人も増えている。こうしたトレンドを背景に、企業(メーカー)は製品にペット(動物)の要素を取り込んだり、ペット関連のブランドを新規に立ち上げることも可能だろう。またペット向け製品を開発することで、新たな市場機会も創出できそうだ。例えば高級コスメのランコムは、子ネコの色からイメージした「橘咖小奶ネコ」というカラーリップを発表...... 

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◆中国ペット市場調査分析レポート(7)
 ~中国ペット業界の消費トレンドは?

 アリババのデジタルマーケティングプラットフォームの阿里媽媽(アリママ)が公表した「ペット業界オンライン消費トレンド洞察」によると、ペットの飼い主のペットフードに対する意識は大きく変化しているという。ペットに良いモノを食べさせたいと考える人が増え、栄養バランスにこだわる飼い主が増えている。成分にこだわってカスタマイズしたフードが人気を集め、原料にこだわり生の骨肉を使ったフードも支持されている......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(6)
 ~ペット用品の購入・情報収集はECが主流ながら「私域」も急拡大

 Eコマース(電子商取引)は、ペットフードの最も主要な購入チャネルだ。ユーロモニターによると、2021年に中国のペットフード主要販売チャネルはEコマース、ペットショップ、動物病院、小売店で、シェアはそれぞれ61%、25%、10%、5%だった。中国版TikTokの抖音(ドウイン)傘下のビッグデータサービスプロバイダー、飛瓜(feigua.cn)によると、2021年に抖音のジャンル別取引額ランキングで、アパレル・下着、コスメ、食品・飲料、家庭用品、靴・バッグに続き、ベビーマタニティ・ペットが6位にランクイン。シェアも4.7%占めた......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(5)
 ~若者のペット関連消費の実態は?

 TOPKLOUT(克労鋭)によると、ペットを飼う若者の約半数が毎月ペットに200~500元を支出している。500~1,000元消費する人は約25%で、なかでも「00後」(2000年以降生まれ)世代は他の年代よりもその割合が高かった。消費の内容を見てみよう。Mob Techの「2022年中国ペット消費洞察報告」によると、ペットフード、ペット医療、ペット美容は最もお金のかかる消費項目で、関連消費はそれぞれ50.1%、19.9%、7.3%を占めている。またペットスナックとペット用サプリが第4位と第5位で6%と4.7%となっている......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(4)
 ~多様化、癒し、クラウドペット 若者のペット観とは?

 ネコとイヌが全体の89%と主流だが、若年層ではペットの多様化も進んでいる。魚、亀、ウサギのほか、ハリネズミやハムスター、鴨/鶏、鳥類、モルモットなどを飼う若者が急増。ペットを飼うことを検討している潜在的飼い主の48%が、ネコやイヌ以外のペットに興味があるようだ。今後、ネコやイヌ以外のペット市場は大きく発展する可能性を秘めている......

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◆中国ペット市場調査分析レポート(3)
 ~感情的ニーズに応えるペットたち 「孤独経済」がペットエコノミーを牽引

 ペットを飼う主な理由は、愛情のようだ。Pethadoop(派読)の「2021年中国ペット業界白書」によると、飼い主の73.5%がペットを飼う理由としてペットが好きだからと回答。愛情があるからこそ、ペットのために消費もできる。その次は自分への愛情で、この傾向はZ世代で特に顕著に見られる。Z世代の16%がペットを飼う理由として生活に楽しみを見出すためといい、その割合は他の世代を大きく上回っている。これは、Z世代の消費の特徴の1つといえるだろう...... 

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■新着統計データ一覧
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◆中国2023年上半期のGDPは前年比5.5%増
◆中国の失業率統計(2023年1~6月)

統計データ一覧はこちら >> 
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■お知らせ
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◆会報誌「中国消費洞察」2023年6月号(vol. 105)発行

 会報誌2023年6月号(vol. 105)の巻頭特集では、コロナ禍を経て、“香り”に癒しや自己表現を求めるようになった中国フレグランス市場を取り上げました。

 米調査会社ギャラップの最新世論調査によると、世界中の成人の10人に4人が、何らかのストレスを抱えているとのこと。北京知萌諮詢(Foresight Consulting)の「中国消費トレンド報告」でも、全体の76.2%が焦燥感を感じていると回答。仕事、家庭への責任感、金銭問題、経済環境、家族の健康などが主な理由となっているようです。

 また、多くの人が、過去1年間にストレス(49%)、焦燥感(38%)、精神的疲労感(22%)、過度の疲労(20%)などの問題を抱えていたと回答。心の中に蓄積するストレスや焦燥感を抱えるなか、消費を通して心の緊張を解き、安らぎを得たいと考える若者も増えています。

 そうしたなか、中国で「療癒経済」と称される癒しエコノミーが、新たな消費キーワードとして大きな注目を集めています。全球健康研究所が公表したレポート「世界健康経済:新型コロナを越えて」によると、世界の癒しエコノミーの市場規模は、毎年約10%増のペースで拡大を続けており、2025年には7兆元に達すると見込まれています。

 癒しエコノミーは広範囲をカバーします。精神的に心地よいと感じる体験(コト)のほか、リラックスして快適な気分になれる商品やサービスなど、すべてこの範疇に含まれると言っても過言ではないでしょう。

 メディテーション(瞑想)やヨガ、トレーニング、座禅などはもちろん、ロッククライミングやホームパーティ、密室脱出ゲームなどのアクティビティも、ストレス発散型の癒しといえます。そのほか、フードセラピーやアロマテラピーなどの健康系の癒しや、箱を開けるまで中身がわからないブラインドボックス(中国語:盲盒)、デザイントイなどのサプライズ系の癒しもあるでしょう。

 人気のカフェやハンドメイド(DIY)、おひとり様向けレストラン、ペットなどもこれに属します。ストレス発散を主目的とした雑貨も、癒しエコノミーの下で大きな注目を集め、様々なネットでバズる「網紅」(ワンホン)商品が生まれています。

 今号で取り上げた香水などのフレグランスも、癒しエコノミーを象徴するジャンルの1つでしょう。香りがもたらす嗅覚体験や気分、中国で「儀式」と称されるセレモニー的要素を楽しむ中国人が急増しています。

 高級ブランドからマイナーなメゾン系ブランドまで香水の多様化が進んでいます。また香水のみならず、キャンドル、オイル、デフューザーなど、様々な形態のアロマ製品が、若年消費者の日常生活に定着しつつあります。

 そこで今号では「療癒経済」の下、急成長を続ける中国の香水市場や消費の特徴、マーケティングトレンド、ユーザー像に加えて、香水とともにニーズが高まるルームフレグランスについても詳細に分析しています。

 次に、低価格やディスカウントは二の次で、「悦己」トレンドが顕著となっている中国家計消費状況についてレポートしています。

 経済成長と所得水準の上昇に伴い、世帯(家庭)構造が大きく変化している中国。世帯当たりの人数が減少し、核家族化が浸透すると同時に、単身の一人暮らしの割合が増え続けています。

 一方で、中国政府は1979年から導入していた「一人っ子政策」を徐々に見直し、2016年にはすべての夫婦に2人目の出産を認める「二人っ子政策」を実施。2021年には第3子の出産も容認したことで、複数の子供を持つ世帯も増加しています。

 このように一人暮らしを含む「核家族」と「子だくさん」という逆方向の動きが、現在の中国世帯(家庭)構造の変化を形作る2大トレンドとなっているなか、中国人のライフスタイルや家計消費にも大きく影響を及ぼしています。

 中国で2016年頃から顕著となる、より良いモノやサービスを求める「消費昇級」(消費アップグレード)トレンドが継続するなか、家計消費におけるニーズも様変わりしつつあります。以前は、家族(子供)の生活や教育が優先で、自分は二の次だったのが、自分を悦ばせる、満足させることが、同時に家族の幸せにもつながるといった考え方も広まっています。

 まさに近年、中国消費でよく言及される、自分を悦ばせるという意味の「悦己」(ユエジー)が、家計消費にも浸透しているのです。例えば、子女の教育や成長を見守り、バックアップすることが、自身が追求する価値観の体現につながるといった考え方です。

 また、家計消費の中心層が、時代の移り変わりとともに若年化していくなか、消費に対する価値観や行動も多様化。各世代ごとの特徴や違いの差が顕著になってきています。現在、20〜30歳代の「90後」(1990~94年生まれ)や「95後」(1995~1999年生まれ)世代が、結婚して家庭を持ちはじめたことにより、家計消費にも様々なニュートレンドが生まれています。

 今号では、コロナ禍を経て、中国の新しい家庭像と家計消費の実態に注目し、健康、安心・安全、精神的つながり、自己実現や癒しなど、現代の中国世帯が抱えるニーズにスポットライトを当て、詳細に分析しています。また①乳製品、②飲料、③スナック食品、④コメ・油・食品、⑤粉ミルク、⑥ペット関連品、⑦家庭用洗剤、⑧パーソナルケア品、⑨日用品を対象に、各ジャンルの特徴やニーズも分析しました。

 あの頃の中国ビジネス&生活(その10)は、支払いをスマホ決済のみに集約した盒馬(フーマー)についてです。

 盒馬が誕生した2016年頃は、まだスマホ決済が徐々に普及しはじめたころ。高齢者や地方の人たちは、まだスマホすら持っていないのがごく当たり前でした。また、セキュリティの問題などを不安視する人たちが、スマホ決済を敬遠するのもごく一般的でした。

 そうしたなか、盒馬はオープン当初から、支払いはアリババ系のスマホ決済「支付宝」(アリペイ)のみに限定。店舗を初めて訪れた際も、食材を選んでレジに向かったところ、店員から、まずは盒馬の公式アプリをダウンロードして会員になってくれと要請されました。もちろん、そのアプリ上での支払いは、アリペイと紐付ける必要がありました。

 アプリからネットで注文する際も、支払いはアリペイのみ。このように支払いをアリペイに集約させる理由は一体、何だったのでしょう?

 そのほかにも、中国の消費やマーケティングに関するインサイト情報やデータが盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2023年6月号(vol. 105)  もくじ
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【巻頭特集】中国フレグランス市場分析レポート
“香り”で自己を表現する風潮広がる
「療癒経済」で急成長の中国フレグランス市場

【消費者研究】中国家計消費状況調査レポート
低価格やディスカウントは二の次!
家計消費でも「悦己」トレンドが顕著に

【マーケティングコラム】あの頃の中国ビジネス&生活⑩
クレームには即返金で対応!
スマホ決済でビッグデータ収集した盒馬(フーマー)

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