会報誌2015年5月号(vol.24)では、巻頭特集に浙江省と江蘇省の4都市、紹興、金華、塩城、連雲港の消費動向を取り上げました。
中国の消費現場というとついつい上海や北京、成都など大都市にスポットライトを当ててしまいがちになりますが、地方都市の状況もチェックしておく必要があります。都市としての体裁を整え、商圏も発展しつつある中堅都市が中国全土に拡散しているなか、新たな商業施設が進出し、市民の購買力も増加しています。
そうしたなか、特に日系企業が“真に戦える場”との観点から眺めると、武漢や鄭州など内陸の大都市よりは、海外ブランドが数多く進出している華東地区の地方(田舎)都市のほうが、実はよりチャンスが多いのではないかと考えました。そこでこれら4都市を現地視察し、商圏や消費の実態についてレポートしています。
トレンド・ウォッチは、最近中国の巷の話題を席巻するホットな「株」についてです。14年は2000pt台だった上海株式総合指数は、4月末に4500ptまで上昇。実際、上海の街では株の話であふれ、地下鉄やバス、レストランやカフェで若い女性たちが「今日のA株は上がっている…」などと笑顔で話す様子が耳に入ってくるほどです。
証券会社の株価ボードの前に置かれたソファには地元のおじいちゃん、おばあちゃんが居座り、さながら株投資サロンのような様相を帯びているなか、今回の“株狂騒曲”を盛り上げているのはもっと若い世代。スマホやネット決済などを駆使して彼らがどのように株式取引市場に参入しているのでしょう。
現地企業のインタビューでは、停滞する中国不動産市場において、前年比7.9%増と拡大を続ける中国塗料市場。13年における建築用塗料の1人当たり消費量は3.6kgで、世界平均の同15kgとは大きな差があり、まだまだ成長の余地があるといえます。
生活の質の向上を求める若者層による家の改装需要などを背景に、中国初の無機粉体塗料ブランドとされる安塗生の姜林岑・市場総監に、中国の塗料市場の現状と今後の見通しについてインタビューしました。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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会報誌『チャイナ・マーケット・インサイト』
2015年5月号 (vol.24) もくじ
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【巻頭特集】
進むライフスタイルの向上、商業施設も続々オープン
浙江省と江蘇省の中堅都市の消費動向を探る
【トレンド・ウォッチ】 現地の最新商品&サービス
若年層も参入、株バブルはいつまで続くのか
中国で盛り上がる株式投資ブーム
【インタビュー】中国ビジネス最前線~現地企業のキーパーソンに聞く~
「エコ」がキーワード、成長期待の塗料マーケット
中国の塗料市場の現状と展望
【都市別調査】 都市別マーケティングレポート 紹興編
浙江省4位の規模 日本ブランドも存在感あり