中国消費洞察オンライン〜中国ビジネスをマーケティング視点から再構築!
月刊会報誌『中国消費洞察』

2021年5月号 (vol. 84)

月刊会報誌『中国消費洞察』2021年5月号 (vol. 84)
【巻頭特集】中国健康消費トレンド調査分析レポート
【巻頭特集】中国健康消費トレンド調査分析レポート
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健康市場も若者を意識した戦略が必須に
存在感増す中国若者の健康消費トレンドを斬る
【マーケティングレポート】オンライン医療 完
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海外進出、次のBAT 5Gで更なる可能性も
 会報誌2021年5月号(vol. 84)では、巻頭特集で中国の健康消費トレンドを取り上げました。新型コロナウイルスの流行で、健康意識の高まりが以前にも増して加速した中国。これまでは、病気になってはじめて意識した健康でしたが、今や病気にならないためにどうすべきかといった予防的要素も強まっています。

 日々の生活から飲食、スポーツなど、健康的かつ若々しく日々を送るためにどうすべきかといった意識が芽生える中、これまで健康生活に対して受け身だった態度も、より積極的に追求していこうというムードへと変化しています。

 飲食面では、機能性食品の人気が高まる一方で、中国(漢方)医学に基づいた、中国で「養生」と称される健康改善や促進にも注目が集まっています。中高年だけでなく若者も、低カロリーや低脂肪を心掛けるなど、目的意識を持った食生活を通して、健康促進に努める風潮が広がりつつあります。

 日常生活においても、スマートウォッチをつけたり、仲間とランニングをしたり、トレーニングやヨガなどで健康でバランスの取れたライフスタイルを目指す若者が増加中。オンライン診療や処方など、新しい医療チャネルを普及し、利用者の数も上昇しています。また自身や家族の生活を保障するために、保険の購入などにも注目が集まっています。

 消費に関しては、特に若年層で、主要な消費チャネルとなったネット通販が、健康消費でも存在感を増しつつあります。ここ数年絶大な人気を誇るライブコマースが、専門知識や商品の特徴などを直接かつ視覚的に消費者に伝えることができるといった理由から、健康関連消費においても重要なチャネルと目されています。

 そこで今号では、アフターコロナ時代を迎えた中国で、若年消費者の健康意識や関連消費がどのように変化したか、そして今後どのようなトレンドが予想されるかについて考察しました。健康のためなら出費を厭(いと)わない人が6割を超える中国の若者の健康意識から、低カロリーからバランス重視へとシフトする若年層の食事観、さらには運動したいが実行が伴わない若年層のスポーツ・トレーニング観などを深堀りします。

 そして、保険の購入やライブコマースなど若年層の健康関連消費の実態から、若い“新健康消費者”を5つ類型に分けて健康消費や関連商品を分析。またニーズを捉えた新商品・ブランドが続々登場する中国健康消費のニュートレンドについて、ケーススタディを交えながら調査・レポートしています。

 次に業界分析として取り上げたのが、中国のコンビニ市場です。少々割高でも、より良いモノやサービスを求める「消費昇級」(消費アップグレード)トレンドを背景に、市場を急拡大してきた、中国で「便利店」と称されるコンビニエンスストア(以下、コンビニ)業界。百貨店やスーパーの低迷を尻目に、モールとともにコト(体験)や便利さを求める中国の消費者から支持を集めていました。

 しかしネットスーパーやフードデリバリーが普及するに伴い、特に都市部では以前のような勢いに陰りが見え始めていた矢先、新型コロナウイルスが追い打ちをかけました。美団(メイトゥアン)や餓了么(ウーラマ)、京東到家など宅配代行プラットフォームを利用してデリバリー業務を始めたコンビニ店も数多くありますが、それでもコロナ禍の外出制限は大きな打撃となりました。

 そうした中、確かに新型コロナの影響を受けながらも、2020年の中国コンビニチェーンの売上は、前年比6%成長し、店舗数は20万店近くにまで増加しました。成長のボトルネックに達した側面も垣間見える中国コンビニ業界。コロナによる来客数の減少や閉店の増加、単位面積当たりの売上減などマイナスの影響が続く中、小売業界の中では比較的高い成長を保ったようです。

 上海など大都市では、ネットスーパーがコンビニの市場パイを奪った感が拭えませんが、中国全土で見ると、まだ潜在的な成長余地は大きいのかもしれません。実際に、中国で「下沈」と称される、三線級以下の地方都市や農村地区での出店攻勢も盛んとなっており、地理的な拡大傾向も続いています。

 さらには店舗経営のデジタル化も進み、7割以上のコンビニチェーンが会員システムを導入するなど、オンライン業務の拡大に取り組んでいます。

 アフターコロナの時代となり、また「十四五」(第十四次五ヵ年計画)の初年度となる今年、中国政府が国内消費の喚起を積極的に推進する中、中国のコンビニ業界はどのような発展を遂げるのか?中国消費者の消費意識の変化が、コンビニ業界にどのような影響をもたらすのか?について、調査・分析しています。

 そのほか、以下のとおり、中国消費やマーケティングに関する情報が盛りだくさんです。

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会報誌『中国消費洞察』 
2021年5月号(vol. 84)  もくじ
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【巻頭特集】中国健康消費トレンド調査分析レポート
健康市場も若者を意識した戦略が必須に
存在感増す中国若者の健康消費トレンドを斬る

【業界研究】中国コンビニ業界調査レポート
ネットスーパーやフードデリバリーとの競争に直面
「下沈」市場開拓進む中国コンビニ市場のいまに迫る

【マーケティングレポート】オンライン医療 完
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