会報誌2015年9月号(vol.27)では、巻頭特集に格安スマートフォン(スマホ)で一躍“時”の企業になった小米(シャオミ)を取り上げました。
人件費の高騰と人民元高を背景に、中国製造業は新たな局面を迎えています。ITを活用したイノベーションを促す「中国製造2025」政策を背景に、製造や消費現場でも一気に「スマート化」が進む中国。
そうしたなか、工場を持たず、マーケティングのみに徹して売り上げを一気に伸ばし、いまや中国スマホ市場シェアでトップに躍進した小米の動向は研究分析に値します。
そこで中国製造業が直面する政策や環境変化などマクロ的な分析を行い、そのうえで、小米を事業発展戦略、収益モデル、マーケティング(販売、流通チャネル)戦略、開発設計、組織体制、海外展開などの面から多角的に分析しました。
トレンド・ウォッチは、今年6月ごろから、SNSを中心に一大ブームとなった塗り絵ブック「秘密の花園(Secret Garden)」にスポットライトを当てました。
英国のイラストレーター、ジョアンナ・バスフォードさんが作成した「秘密の花園」は、15年6月に北京聯合出版社と後浪出版が共同で中国版を刊行。瞬く間に人気に火が付き、京東、当当、アマゾンなどの新書ランキングでトップに立ちました。
天猫(Tモール)における7月の販売数は12万冊以上に上り、京東では販促日の6月18日だけで2万5000冊を売り上げたほど。中国での累計販売数は300万冊以上とも言われるこの塗り絵ブックが人気を集めた背景や理由について追求しました。
現地企業のインタビューでは、急成長を続ける中国コーヒー市場において、加盟店を慎重に選定し、厳格な管理体制を打ち出すことで、規模を着実に拡大しているマーンコーヒー(漫珈琲)。
韓国発のカフェチェーンながら、創業者は中国で長年飲食業の経験がある韓国人。広いスペースの店内とゆったりとした雰囲気、ムードあふれる内装が、ゆとりや癒しを求める中国人消費者を引き付けていますが、その裏には徹底した中国市場の研究に裏付けされたマーケティングや立地戦略があります。そうした同社の中国市場での成功体験や黒字化の“カギ”について、上海正大楽城店の王店長にヒアリングしました。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.27(2015年9月号) もくじ
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【巻頭特集】
『技術力とマーケティング力で「製造大国」目指す』
小米の取り組みから見る中国の「新・製造業」
【トレンド・ウォッチ】現地の最新商品&サービス
『SNS上で「晒す」達成感がヒットのポイント』
塗り絵ブック「秘密の花園」が一大ブームに
【インタビュー】中国ビジネス最前線
『独自性打ち出すカフェチェーン、成功の秘訣とは』
中国市場を徹底的に研究したマーンコーヒー
【都市別調査】都市別マーケティングレポート 金華編
『金華ハムの産地 浙江省第6位の消費規模』