会報誌2016年1&2月合併号(vol.31)では、巻頭特集に中国消費市場の15年総括と16年動向予測を取り上げました。
インバウンド消費を象徴する“爆買い”で幕を開けた15年。上海株価上昇にも後押しされ、日本を驚愕させるほどの買いっぷりがメディアを中心に話題となりました。ところが、後半に入ると株価急落とともに中国経済の減速感が顕在化しはじめ、こうした中国消費熱も冷めていくのではないかという懸念が日本を蔓延しました。
そこで今号ではこうした情勢を背景に、改めて中国消費にスポットライトを当て、16年がどのような方向に向かうのかについて予測・分析しました。O2O、双方向型動画システム、女性、健康、高品質、コンビニなどのキーワードから消費動向を占い、そのうえで、ネット通販(モバイル化、高齢化、越境、輸入&生鮮食品など)の拡大や、それに伴うリアル店舗への脅威、二人っ子政策、奢侈品など各種トピックスから多角的に中国消費の現場をレポートしています。
次に、最近中国で静かなブームとなりつつある「手帳」のトレンドについてです。中国語で同じ漢字でそのまま「Shou Zhang」と呼ばれ、国内に20万人を超える熱狂的な手帳ファン(手帳迷)がコミュニティーを作り、独自の作品を発表しあうことで徐々に普及しています。
日本など他の先進諸国が歩んできたアナログ時代を一足飛びでスキップし、ネットやスマホなどデジタル化が急速に進んだ中国で、いかに手書きの「手帳」が人気を集めるのか。その深層に迫りながら、日本企業を中心とする文房具メーカーの商機を探ります。
小売流通現場では、中国コンビニ最前線レポートとして台湾系の「喜士多(C-Store)」を取り上げました。
上海自宅近くの虹梅路に突如としてフランスのお洒落なお店を彷彿とさせるコンビニが現れました。それまでの内装とは明らかに異なり、店内もレンガ造りの壁にお花は鉄柵が置かれ、コンビニというよりはフランス料理レストランの内装。店の前半部分は16人が座れるイートインコーナーになっており、朝方の出勤時には多くの客で席が埋まっています。このようにコンビニ界の常識を覆す大胆なチャレンジを行う喜士多の裏側と戦略に迫ります。
最後に今号も「中国・街角ウォッチ」を掲載しています。中国の街角で出くわした面白発見や驚きを写真とともにお伝えする企画。今号は上海と深圳で出くわした光景や出来事、4つの事柄についてその背景とともにお伝えしています。
そのほか、以下のとおり、中国マーケティングやECに関する情報が盛りだくさんです。
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ニュースレター冊子『チャイナ・マーケット・インサイト』
vol.31(2016年1&2月合併号) もくじ
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【巻頭特集】中国最新マーケティング
『訪日観光増で拡大する日本企業の商機
インバウンドからアウトバウンドへの転換が急務に』
中国消費市場:15年の総括と16年の動向予測
【トレンドウォッチ】現地の最新商品&サービス
『中国で日本の「手帳(Shou Zhang)」が大人気』
デジタル化の波に逆走?共存?関連商品に大きな商機
【小売・流通現場】中国コンビニ最前線レポート
『サラダやスイーツを拡充し、ワンランク上のライフスタイルを提案』
コンビニ界で大胆なチャレンジ、台湾系「喜士多」
【中国・街角ウォッチ】街角で出くわした面白発見&驚き
『老婦もスマホで株価チェックする時代になったが…』
『上海株価チャートの電光掲示板がまるであるものに!!』
『深圳高速の料金所で出くわした奇妙な銀色の棒…』
『経済減速の哀愁漂う人影もまばらな深圳羅湖口岸…』
【都市別調査】
塩城 編
『外資受け入れ活発 商業的には発展途上』
重慶 vs 成都 編 ~その1
『中心街比較 規模の重慶、若さの成都』